パナソニック、2つのチェンジで次の100年を切り拓く---13種類の家電製品を発表

自動車 ビジネス 企業動向
フォトセッションでは、CMに起用されている芸能人も参加。左から遠藤憲一さん、綾瀬はるかさん、河野明執行役員、中島幸男常務執行役員、西島秀俊さん、奥貫薫さん
  • フォトセッションでは、CMに起用されている芸能人も参加。左から遠藤憲一さん、綾瀬はるかさん、河野明執行役員、中島幸男常務執行役員、西島秀俊さん、奥貫薫さん
  • 冒頭の挨拶をする中島幸男常務執行役員
  • 新商品を説明する河野明執行役員

パナソニックは8月24日、2018年3月に創業100周年を迎えることを記念して、「Change for the Next 100」と題した家電の新製品発表会を開催した。この中で同社が強調したのは「クリエイティブ」だった。

その言葉は新しいキャッチコピーにも使われ、発売する新製品も100周年記念商品としてではなく、「クリエイティブ・セレクション」として売り出す。従来の商品と違い、長い時間をかけて、技術やデザインなどを検討した、こだわりの商品だそうだ。

コンシューマーマーケティング担当の中島幸男常務執行役員は「白物家電は主婦を家事労働から解放し、黒物家電は解放された時間をより楽しい時間へと変えてきた。次の100年もパナソニックの経営理念は不滅。家電製品というのは、お客さまの心情や世相を反映して時代と共に変化していく。われわれは技術力をさらに深め、より深く、より多岐にわたり、お客さまに役に立つ家電を提供していく」と強調した。

そのうえで2つのチャレンジに取り組むという。「これまで通り変えてはいけないものと、積極的に変えていくべきものがある。そのなかでわれわれは『お客さまへの提供価値の革新』と『お客さまとのつながり強化』を2つのチャレンジとして掲げていく」とコンシューマーマーケティングジャパン本部長の河野明執行役員。

提供価値の革新については、技術のイノベーションと品質にこだわり、家電の本来的機能を追求することはもちろん、それに加えて美しいデザインや素材感、気持ちのよい使いやすさなど数値では測れない感性価値の追求を図り、モノからコト提案を進めていく。

また、つながり強化に関しては、購入前から購入後まで強化することで、さらなる“お役立ち”を目指す。そのために、専用アプリ「クラブパナソニックアプリ」を通じてサポート体制を強化する。製品についているQRコードを読み取るだけで、品番などが自動的に登録され、さまざまなサービスが受けられるそうだ。

もちろん、今回発表した新製品には新機能が満載だ。例えば、洗濯機は衣類の重さなどから洗剤や柔軟剤を自動で投入でき、しかもスマホで外部から操作できる。外出先からの運転予約や状況確認が可能なのだ。また、ロボット掃除機は人工知能(AI)をさらに進化させ、レーザーセンサーも搭載し、これまで以上に効率的に掃除ができるようになったという。

パナソニックはプラズマテレビなどの失敗で2013年3月期までに2期連続の赤字を計上。以降、自動車や住宅というBtoB事業に注力して業績を回復させてきた。そのため、既存の家電事業は年々その存在感を失いつつある。再び家電事業が輝きを取り戻せるかは、今回発表したクリエイティブ・セレクションにかかっていると言っても過言がないだろう。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集