【鈴鹿8耐】ターゲットラップは驚愕の219周!!

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鈴鹿8耐2016年の表彰台
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ここ数年の鈴鹿8耐ではレース途中に雨が降ったり、アクシデントによりセーフティーカーが介入したりしてきたが、昨年の大会はスタートからゴールまでドライ路面での戦いとなり、さらにセーフティーカーの介入もなかった。このような状況下で、優勝したYAMAHA FACTORY RACING TEAMは218周を走破しており、チームや関係者はここまで周回数が伸びることを確認できた大会でもあった。

こうなると、今大会でのターゲットラップは218周と思われがちだが、そうではない。昨年のYAMAHA FACTORY RACING TEAMは219周に近い218周であり、各チームとも今年の優勝ラインを219周に据えている。ただ、そうなると「ライダーの平均ラップタイムは2分8秒台が必要だし、ピットワークでもわずかなミスも許されない。まさに極限の戦いだよ」とMuSASHi RT HARC-PRO.Hondaの本田重樹総監督は語る。しかし一方で「それができるだけのライダーがそろったしマシンも速い。あとはピットワークでミスをしないようにするだけ」と気合いが入る。

対して鈴鹿8耐3連覇を狙うYAMAHA FACTORY RACING TEAMの吉川和多留監督は「昨年の大会で219周は見えていました。でも、最後のピットワークでは219周を狙うのではなく優勝を最優先に切り替えていたので、マシンのスクリーンを拭いたりチェーンにオイルをさしたりと万全な状態にして送り出したんです。今年、マイケル・ファン・デル・マーク選手が新たに加わりましたが、彼のポテンシャルの高さは分かっています。チーム力としては昨年同等かそれ以上であることは間違いありません」。219周は言葉にはしなかったが、自信ありのコメントだ。

また「昨年は、計算上での最高周回数を実際に達成することができました」と語るのはKawasaki Team GREENの釈迦堂利郎監督だ。昨年は優勝したYAMAHA FACTORY RACING TEAMと、唯一の同一ラップでゴールして2位となった。そして今大会での219周に関しては「もちろん優勝ラインが219周になることは想定しています。マシンは、昨年型をさらに進化させた『ZX-10RR』で、渡辺一馬選手、レオン・ハスラム選手、アズラン・シャー・ビン・カマルザマン選手を起用しますが、3人とも速くて安定しています。ただ、ライダーに2分8秒台ラップをお願いするのはリスクも当然高くなります。ですから今年はピットワークでどれだけタイムを縮められるかが目標です」。ピットワークで1秒2秒タイムを短縮して、ライダーの負担を軽減させる作戦で219周に挑む。

《佐久間光政》

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