6月28日、プジョースポールは2018年1月に開催されるダカールラリーの次回大会で4輪総合3連覇を目指すためのマシン、プジョー「3008DKR Maxi」を公開。7月にはロシア~中国で開催されるシルクウェイラリーに参戦する。
プジョースポールのディレクター、ブルーノ・ファミンは「今年1月のダカールラリーのフィニッシュランプを通過してすぐに、我々は次のマシンの開発をスタートさせた」と語る。2017年ダカールウイナーであるプジョー3008DKRはこの半年弱でさらなる進化を遂げ、その名に「Maxi」を付されることとなった。
従来よりも20cmのワイド化が成されたという“マキシ”は、サスペンションの可動域が広がった以外にも足回り関連の改良等が施され、より一層のスタビリティ向上、パフォーマンスアップが見込まれている。
プジョーが誇る“ドリームチーム”の一員で、今年のダカールでは2位だったかつてのWRC(世界ラリー選手権)9冠王セバスチャン・ローブは、7月7~22日にロシア~中国で開催されるシルクウェイラリーに3008DKR Maxiで参戦。ローブは新たなマシンについて、「ロール傾向が抑えられて、より自信をもってアタックできるだろう」との期待感を語っている。
なお、シルクウェイラリーには、やはりドリームチームメンバーのステファン・ペテランセル(2016、17年のダカール優勝者)とシリル・デプレ(2016年シルクウェイ優勝者)も、現状スペックの3008DKRで参戦する計画だ。
そして4人目のドリームチームメンバー、カルロス・サインツ(WRCで2冠、現役F1ドライバーであるサインツJr.の父)は3008DKR Maxiの開発に際して、「何年か(参戦を)した後のパッケージの開発というのは難しいものだが、プジョースポールのエンジニアたちは素晴らしい仕事をしている。私も可能な限りヘルプできるよう努めている」と語る。
かつてプジョーは1987~1990年に、アフリカ開催時代のダカールラリーを4連覇し、「砂漠のライオン」の異名をとった。2016年の26年ぶりの栄冠に始まる21世紀の南米における新たな覇権、それを確固たるものとするための動きは余念なく続けられているようだ。