欧州委、イタリアに法的措置…「FCAの排ガス不正疑惑への対応が不充分」

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欧州委員会は5月17日、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)車の排ガス不正の疑いについて、イタリアに法的措置を取ると発表した。

FCAに関しては、一部ディーゼル車に排ガス試験を不正に逃れる違法なディフィートデバイスが装着されている疑いが指摘されていた。今回の法的措置は、イタリア当局がFCAに対して、充分な対応を取っていないとして、行われるもの。

現行のEU法では、自動車を販売する前に、国の機関がすべてのEU基準を満たすかどうかを確認する責任がある。自動車メーカーが法的要件に違反した場合、各国当局は是正措置(リコールなど)を行い、国内法で定められた罰則を適用する。

欧州委員会は2015年9月、米国で発覚したフォルクスワーゲングループによる排ガス不正問題を受けて、加盟国に対し、認可当局の承認を受けた車両にディフィートデバイスが存在する可能性についての必要な調査を行い、 EU法を遵守するよう求めていた。すでに、複数の加盟国が、車両からのNOx排出量に関する調査と報告を行っている。

欧州委員会はイタリア当局に対して、FCAに対する懸念にイタリアが充分に対応するように要請する正式な通知書を送付すること決定。欧州委員会「自動車メーカーは、排出ガス試験を緩やかに扱っており、一部は法律に違反している」とコメントしている。

《森脇稔》

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