一部不通の秋田内陸縦貫鉄道、復旧工事は県が実施

鉄道 企業動向
秋田内陸縦貫鉄道が公表した被災地点の写真(2月22日)。復旧工事は県が主体になって行われる。
  • 秋田内陸縦貫鉄道が公表した被災地点の写真(2月22日)。復旧工事は県が主体になって行われる。

秋田内陸縦貫鉄道は3月2日、同社が運営する秋田内陸線の一部不通について、当面の運行計画や復旧計画の概略を発表した。

秋田内陸線は、秋田県内陸部の鷹巣~角館間94.2kmを結ぶ鉄道路線。途中の小渕~阿仁合間(北秋田市)で線路崩落の恐れが確認され、同区間を含む阿仁前田~阿仁合間の運転を見合わせている。

発表によると、線路崩落の恐れが確認されたのは、小渕駅から0.9km阿仁合方の地点。2月17日朝からの降雨や融雪の影響で地盤が緩み、線路と川の間にある斜面で幅23.5m、高さ5~7mの崩落が発生した。路盤の脇にも亀裂が見つかったことから「車両の通過による崩落を誘発する恐れがある」として運行を中止した。

現在は阿仁前田~阿仁合間でバスによる代行輸送を実施。鷹巣~阿仁前田間と阿仁合~角館間で列車の折返し運転を行っている。しかし、鷹巣~阿仁前田間は列車の運行を中止した時点で車両が1両しかない状態だったため、一部の列車が運休している。秋田内陸縦貫鉄道は、阿仁合~角館間にある車両のうち2両を鷹巣方に移送し、運休を解消する方針だ。

小渕~阿仁合間の復旧工事は秋田県が実施する計画で、現在は調査や設計など工事着手に向けた準備作業が進められている。秋田内陸縦貫鉄道は「対策工事の完了目処が立った時点で(再開時期を)改めてお知らせします」としている。

《草町義和》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集