フィアット(FCAジャパン)は「ジャパンキャンピングカーショー2017」に商用車『デュカト』を国内で初披露した。その裏には同社のある狙いがあった。
同社は現在、日本でアルファロメオ店79、フィアット店85、ジープ店76、アバルト店82の販売拠点を持っている。2016年の販売台数は約2万台で、2019年には3万台に増やす計画を立てている。同時に中長期成長戦略の柱の1つとして、新規分野への参入を目指している。その目玉がこのデュカトで、それをベースにしたキャンピングカーを日本でも販売していこうというわけだ。
デュカトは1981年の登場以来、全世界で500万台以上を生産し、欧州キャンピングカー市場で70%以上ものシェアを占めている人気モデル。その特徴はなんと言ってもキャビンの広さだ。
今回披露したのはLタイプで、キャビンの全長が3705mm、全幅が1870mm、全高が1932mmと、国内の商用車バンと比べても格段に広い。エンジンは2.3リットルのディーゼルターボでFF、180馬力だ。燃費は15.1km/L。安全装備も充実していて、ESC、車線逸脱警報、トラクションプラス、ヒルディセントといったものがついており、運転席にはiPadがそのままつけられるホルダーも標準装備されている。
「現在、新たな販売ネットワークをつくるため、ビルダーを含めていろいろなところに声をかけているところです。感触はまあまあといったところで、非常に期待しています」と同社関係者は話す。
価格についてはまだ決まっていないとのことだが、本国イタリアでは日本円にして450万~480万円で販売されているそうだ。