航空機の機体整備点検作業にドローンを活用…ANAとエアロセンスが実証へ

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観測センサーを搭載予定のエアロセンス製ドローン
  • 観測センサーを搭載予定のエアロセンス製ドローン
  • ANA(イメージ)

全日本空輸(ANA)は、エアロセンスと提携し、ドローンを活用した航空機の整備点検作業に向けた実証を開始する。

現在、航空機が運航中に被雷した際、整備士が機体を目視し、傷やへこみなどの不具合が生じていないかを確認している。この機体点検作業にエアロセンスのドローン運行技術と画像解析技術を活用することで、整備品質の向上と点検時間短縮による運航便の遅延や欠航の最小化を目指す。

エアロセンスは、ソニーとZMPの合弁会社で、自律型無人航空機とクラウドサービスを組み合わせた産業用ソリューションを提供している。

ANAは、2016年4月に新技術活用によるイノベーション創出を推進するための新組織「デジタルデザインラボ」を創設し、同年12月にはドローンを活用した事業の可能性を検討する組織横断的なプロジェクトを立ち上げた。また、ANAグループでは、これまでに日本無人機運行管理コンソーシアムに設立メンバーとして参画、熊本県天草市、東京大学とドローンを活用した社会基盤構築に向けた協定を締結するなど、ドローンの事業への活用を推進している。

両社は2月14日、伊丹空港に隣接するMRO Japan敷地内で、実際にドローンを運行させ航空機を撮影する初めての検証を実施する。予め自律的に航空機を周回する飛行ルートをプログラムされたドローンを運行し、航空機の外観を高解像度で撮影、ドローン運行の安全性検証や画像解析データの収集、実用化に向けた課題を抽出する。

今後、山形県庄内空港の空港ランプエリア内の航空機に対する検証など、より本格的な検証も実施していく予定。

《レスポンス編集部》

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