見栄を張っての無免許運転で重傷事故、16歳少年を未熟運転で書類送検

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今年9月、福岡県福岡市南区内で乗用車を無免許運転中に路外逸脱事故を起こし、同乗者4人に重傷を負わせたとして、福岡県警は9日、博多区内に在住する16歳の少年を自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致傷)容疑で書類送検した。

福岡県警・南署によると、問題の事故は2016年9月11日の午後11時55分ごろ発生した。福岡市南区若久付近の県道(片側2車線の直線区間)を走行していた乗用車が速度超過状態で路外に逸脱。道路左側の歩道に乗り上げ、前方のコンクリートブロック塀や電柱に衝突した。

衝突によってクルマは大破し、同乗していた17~18歳の少女4人が骨折などの重傷。運転していたのは博多区内に在住する16歳の少年で、警察は自動車運転死傷行為処罰法違反(無免許運転過失傷害)容疑で調べを進めてきた。

捜査の結果、少年は実際のクルマを運転した経験が無く、当日に初めて運転していたことが判明した。聴取に対しては「女の子を前にして、今まで運転したことが一度も無いとは言えない雰囲気で、恥をかきたくないし、見栄も張りたかった」などと供述していたという。事故直前、少年の運転するクルマは約100km/hまで加速していたが、コントロールができなくなって対向車線側へ逸脱。その状態で急ハンドルを切った結果、歩道に乗り上げていた。

警察では「運転技能を有していないことが事故につながった」と判断。危険運転罪にある「未熟運転」を適用し、同容疑での書類送検を行っている。

また、事故当時に同乗して負傷したが、少年が無免許であることを知りながら車両を提供した18歳の少女については、道路交通法違反(無免許運転車両提供)容疑で書類送検したという。

《石田真一》

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