ベビーカー事故の九段下は「最優先」…東京メトロ、ホームドア設置を前倒し

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東京メトロは銀座線・東西線・半蔵門線のホームドア設置を前倒しする。写真は開口部の幅が広いタイプのホームドア。実証実験のため東西線九段下駅のホームに設置された。
  • 東京メトロは銀座線・東西線・半蔵門線のホームドア設置を前倒しする。写真は開口部の幅が広いタイプのホームドア。実証実験のため東西線九段下駅のホームに設置された。
  • 東京メトロはホームドア設置計画の前倒しを発表。ベビーカー引きずり事故が発生した半蔵門線九段下駅は「最優先」でホームドアが整備される。

東京メトロは11月4日、銀座線・東西線・半蔵門線のホームドア設置計画の工程を変更すると発表した。障害者の転落事故やベビーカー引きずり事故を受け、障害者の利用が多い駅を中心に設置時期を前倒しする。

発表によると、銀座線では青山一丁目・外苑前両駅の設置完了時期を2017年12月に変更。赤坂見附駅は2018年2月の設置完了に変更する。表参道・溜池山王・虎ノ門・新橋(浅草方面ホーム)・銀座・京橋・日本橋・三越前の各駅は2018年上期に設置を完了する計画に変える。これにより当初計画より4~10カ月程度前倒しされる。

これ以外の駅は当初の計画通り、2017年の6月から11月にかけて設置される予定だが、大規模改良工事が行われている渋谷駅と新橋駅(渋谷方面ホーム)は、工事の終了後に設置される予定だ。上野駅の渋谷方面ホームは既にホームドアが設置されている。

東西線では、障害者の利用が多い高田馬場・早稲田・神楽坂・飯田橋・九段下・竹橋6駅をホームドア設置の「優先駅」とした。まず九段下駅のホームドア設置を2017年度下期に完了させ、続いて2018年度に高田馬場・飯田橋両駅、2019年度に早稲田・神楽坂・竹橋各駅の設置を完了させる計画だ。このうち九段下駅では、開口部の幅が広いホームドアの実証実験が現在行われている。

半蔵門線も7駅が設置優先駅に選ばれた。今年4月にベビーカー引きずり事故が発生した九段下駅を「最優先」の整備駅とし、2017年下期にホームドアの設置を完了させる。続いて2018年度に青山一丁目・表参道・渋谷各駅にホームドアを設置。2019年度には永田町・半蔵門・押上各駅のホームドア設置を完了させる。

このほか、日比谷線(ホームドア設置期間:2020~2022年度)や千代田線(同2018~2020年度)でも、工程の前倒しを引き続き検討する。丸ノ内線と有楽町線はホームドアの設置が既に完了しており、南北線と副都心線は開業当初からホームドアが設置されている。

《草町義和》

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