【国際航空宇宙展16】無人攻撃機の操作ステーションはまるでPCゲームのよう

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無人機「MQ-9」のメーカーであるジェネラル・アトミクス社が最新のコントロールステーションを展示。
  • 無人機「MQ-9」のメーカーであるジェネラル・アトミクス社が最新のコントロールステーションを展示。
  • 6面のモニターを備えたGCS。既存のものよりも操縦者の負担を減らしている。
  • 操縦に必要な情報は下部の左モニターに集中表示。下部中央は目標などのマップを表示する。
  • 上部中央のグレーとなっている部分には無人機のカメラが撮影して伝送してくる実写映像を表示。周囲にデータ合成した3Dマップを重ねることで周囲の状況を把握しやすくしている。
  • 現地が夜間であっても合成マップは昼の状態。目標地域の確認がしやすく、誤爆被害を避けることにもつながる。
  • 無人機の飛行に必要な設定はタッチバネルで直感的にコントロールできる。
  • 通常は操縦担当と攻撃担当が分けられているが、設定を変更すれば一人でも行えるという。

ジェネラル・アトミクス社は、同社製の無人攻撃機「MQ-9リーパー」を遠隔操作するための地上装置(GCS=グランド・コントロール・ステーション)の最新モデルを国際航空宇宙展の同社ブースに展示した。6面モニターに必要な情報を表示する。

MQ-9はミサイルによって対地攻撃可能な無人機(UAV)で、2007年から実戦配備が始まっている。軍用の攻撃型を「リーパー」、国境警備隊が使用している哨戒任務に特化させた非武装型を「ガーディアン」と称する。

国際航空宇宙展の会場で展示されていたのは、これらを地上から操作するためのステーションで、6面(上3面、下3面)のモニターに必要な情報を表示するようになっている。

無人機本体のカメラが撮影したリアルタイム映像と、地形データから合成した3Dマップを重ねて表示できるようになっており、飛んでいる場所の全体像を操縦者が把握しやすくしている。既存システムでも正面については同様のマップ表示があるというが、上側にある左右の2面に周囲の状況を表示するようになっているので視野が広く、「その場で操縦している」といった感覚となる。

合成された3Dマップは操縦中でも見やすいのだが、これによってバーチャル感(仮想現実感)がより高まったともいえる。地上装置のシステムはWindows上で動いており、画面もPCゲームのようだ。操縦者は操縦に専念し、敵対勢力への攻撃判断は別の担当者が行うことになっているというが、システムの設定次第では操縦者自身が攻撃を行うこともできる。

《石田真一》

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