東海道・山陽新幹線『N700』系のコンセントに合う長さのノートPC用ACアダプターがほしい。かさばるコードをコンパクトにしたい。そんな想いから、秋葉原で工具やテスター、パーツなどを買い集め、N700系窓側コンセント用予備アダプターをつくってみた。
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N700系の窓側席(A・E席)下にあるコンセントにノートPC用ACアダプターを挿すと、AC側(100V)のコードやアダプター本体が床に触れてしまう。座席の網ポケットに余分な長さのコードをしまうという手もあるが、持ち運ぶカバンのなかもかさばるので、“ぴったり長”のACアダプターがほしかった。
そこで、ノートPC付属の純正アダプターの出力電圧・電流の値を確認し、同じ電圧・電流の中古ACアダプターを探しに、秋葉原へ。かつて「DOS/V通り」「ジャンク通り」といわれた界隈を歩き、19Vタイプの中古品を500円で入手。
中年記者が使うノートPCは、DCプラグがマイナーな細さ(外3ミリ、内1.1ミリ)だったため、変換プラグなども存在せず、500円ACアダプターのプラグを切って、70円で手に入れた3ミリプラグをはんだ付けすることに。
そのついでに、AC側のメガネケーブルがかさばるので、ケーブル無しの直結タイプ、通称・メガネ直挿しコンセントを100円で購入。AC側のケーブルがなくなったことで、アダプター本体が新幹線の床に垂れることもこれで解消。
テスターの説明書を読みながら、純正アダプターのプラグのプラス極、マイナス極をチェックする。アダプター本体に記された記号どおり、芯側がプラスだった。
N700系の“足元コンセント”から、背面テーブルに置いたノートPCまでのコード長を140センチとして、この中古ACアダプターのDCプラグ側コードを切る。露出した銅線にテスターをあてて、2本の線のプラス極・マイナス極、電圧を確認。70円の3ミリ幅プラグと、DCプラグ側コードを、プラス極・マイナス極に注意しながらはんだを付けていく。
ジャンク屋500円ACアダプターと、70円のプラグがつながり、完成。あらためてテスターで19Vがきていることと、プラス極・マイナス極が間違えていないかをチェックしたあと、ノートPCに挿してみると、充電ランプが灯った。
「ヒマなの?」「それって機会損失」「まさに安物買いの銭失いだわ」といわれながらつくったN700系窓側コンセント用予備アダプター。自宅から電車を乗り継いで2時間かけて秋葉原へ向かい、ジャンク通りなどを2時間歩き、作業に2時間。8時間もかけて“自己満足アダプター”が完成した。
金額を見直すと、さらにうなだれる。中古ACアダプター500円、直挿しコンセント100円、DCプラグ70円、テスター520円、はんだごて800円、はんだ380円、絶縁テープ120円、収縮チューブ250円。工具・パーツ類で合計2740円。これに秋葉原往復電車代2980円を加えると、総額5720円。これに近い金額で、マルチアダプターや、モバイルバッテリーなるものが買えてしまう。