スマホとつながり歯磨き指導「スマートハブラシ」はまるでゲーム感覚

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サンスターが発表した“スマートハブラシ”「G・U・M PLAY(ガム プレイ)」
  • サンスターが発表した“スマートハブラシ”「G・U・M PLAY(ガム プレイ)」
  • 「MOUTH BAND」など3つの専用アプリを体験した
  • GUMブランドの歯ブラシに専用のアタッチメントを装着。スマホアプリで正しい歯磨きの仕方を身に着ける
  • アタッチメントカバーはカラフルな5色が揃う
  • 子ども用の歯ブラシに装着したところ
  • 歯ブラシの柄にしっかりとグリップされる
  • マウスログで歯磨きの履歴をチェック
  • 口の中のマップを表示しながらしっかり磨けているところ、いないところが可視化できる

 サンスターが発表した“スマートハブラシ”「G・U・M PLAY(ガム プレイ)」を、本日11日に開催された記者発表会の会場で体験することができたので、ファーストインプレッションをお届けしよう。

 まず「ガム プレイ」の本体構成から簡単におさらい。歯ブラシ部分はサンスターグループ オーラルケアカンパニーが展開する、“歯周病とたたかうハブラシ”でもお馴染みの「GUM」シリーズの使用を推奨。通常のガム・デンタルブラシは「#191/211/407/409/166/266/466/202」、子ども用のガムデンタルブラシこどもは「#76/87」、さらに歯医者さんで取り扱われているプロフェッショナル用のガム・プロズデンタルブラシは「RS-M/RS-S/R-3M/R-3H/OR」の品番が対応する。

■市販のハブラシにアタッチメントを装着して使う

 歯ブラシの柄の先端に、Bluetooth通信機能と加速度センサー、ステータス確認用のLEDランプを内蔵する、いわば同製品の心臓部分である“アタッチメント”を装着するのだが、周りに専用の保護キャップを付けて柄の所に挿せばしっかりとグリップされて、歯磨きの際に歯ブラシを激しく揺らしても取れてしまうことはない。樹脂製のキャップは防滴使用なので、アタッチメントを水濡れから保護する役割もある。アタッチメントの電源は市販のコイン型電池CR2032を1個使う。

 キャップは歯ブラシスタンドにもなって、洗面台などにそのまま立てかけておけるので便利だ。色もホワイト/グリーン/グレー/ピンク/ブルーの5色が用意されているので、家族で使う時にもぱっと見わけが付く。なお1台のアタッチメントに100台までのスマホやタブレットをペアリングしておけるというが、本体価格が5,000円(税別)とそれほど高価ではないので、使い勝手になれてきて気に入ったら複数台を家族で揃えても良さそうだ。

 アタッチメントをスマホやタブレットにBluetooth経由でペアリングしたら、正しい歯磨きをコーチングしてくれる専用アプリをダンロードする。発売時にリリースされるアプリは「MOUTH BAND」「MOUTH MONSTER」「MOUTH NEWS」の3種類で、iOS/Android版がそれぞれ無料で提供されている。

 3つのアプリの特徴をそれぞれ紹介していく前に、全部のアプリに共通して搭載される2つの基本機能を確認しておきたい。「マウスチェック」はアプリの画面に「ブラッシングピッチ」と呼ぶ波形を表示しながら、正しい歯磨きの仕方をトレーニングする機能。波形は歯科衛生士が監修したブラッシングの動きを表していて、歯ブラシの動かし方を正しく身に着ければ「100点」のスコアが取得できる。

 「マウスログ」は歯磨きのデータを日・週・月・年単位で記録する機能。歯磨きの経過時間を棒グラフで、磨き具合を点数や色で示しながら100点満点のスコアで評価していく。口の中をエリアごとに16分割して、どの場所がきちんと磨けているか、あるいは磨き足りないかを把握できるオリジナルのUIを実装した点も特徴だ。

 「MOUTH BAND」アプリは大人も子どももゲーム感覚で歯磨きが楽しめるアプリ。画面に表示される楽器を歯ブラシの動きに合わせて演奏。歯科衛生士が推奨する理想的な歯磨き時間である「3分間」のあいだに、楽器を上手に演奏して高得点をたたき出せれば、正しい歯磨きができた印になる。「ソングモード」では「聖者の行進」「ラ・バンバ」など5つのスタンダード楽曲を用意。スマホのスピーカーから流れる曲を聴いて、画面に表示される口内マップの、点灯しているエリアを丁寧に磨いていく。ブラッシングが正しく磨けていれば演奏が快調に展開して、オーディエンスの歓声が効果音として流れる。反対にゆっくり過ぎると、楽器の演奏もスローになってブーイングが飛ぶ。ブラッシングが強すぎるとアプリが中断してアラートを表示。アラートは3つのアプリが共通して搭載する機能だ。

 筆者も発表会に展示されていた実機で「MOUTH BAND」アプリを体験してみたが、ブラッシングのモーションが大きかったり、スピーディーならいいというものではなく、楽器をノリノリで演奏するのが意外に難しい。展示サンプルだったので、ブラシを口に入れながら体験することはできなかったのだが、どうやら高得点のコツは歯を1本ずつ、細やかな動作で磨いていくことらしい。あれこれ試行錯誤しながら磨いていたら3分間はあっという間に過ぎてしまいそうだ。

■スマホに保存している音楽でもOK

 プリセットの定番スタンダード楽曲がちょっと好みに合わない、飽きてきたという場合はスマホに保存してあるお気に入りの楽曲も再生できるのがうれしい。歯磨きのペースに合わせたピッチコントロールもちゃんと連動する。これなら飽きずに長く使えそうだ。さらにもう一つの「フリーモード」では画面に表示される楽器をフリーに演奏して楽しめる。今回こちらの機能は体験しなかったが、どうやらブラッシングの位置や強さで音程の強弱が変わったりするようだ。歯磨き中の演奏を動画で保存、シェアもできる。

 「MOUTH MONSTER」は子ども向けのゲームアプリ。画面に登場するモンスターを、歯磨きしながらやっつけていく。3分間と1分間のモードが用意されていて、子どもの場合は1分間モードで自力でがんばって歯を磨いて、残りの2分間は親が手伝いながら磨き残しをケアしてあげるために用意されている。画面上に表示されるモンスターのいる位置を順番に磨いてモンスターをやっつけていくと、終わる頃には口の中が丁寧に磨けているという仕組み。毎回最後にボスモンスターが現れて、やっつけると「モンスターブック」のアルバムに記録されていく。子どもが喜びそうな仕掛けも満載だ。全部で92種類のモンスターがいるという。

 歯磨き中はスマホのインカメラでセルフポートレートを複数枚撮影。親は歯磨き中のこどものかわいい姿を写真で残せて楽しいかもしれない。画像ファイルはカレンダーごとに、スマホのストレージが許す限りの枚数を記録できる。

■歯磨き中にニュースを読み上げてくれるアプリ

 「MOUTH NEWS」は一転して、歯磨きの3分間の間にさまざまなニュースを読み上げてくれるという、大人のビジネスマン向けアプリだ。朝の忙しい時間に、効率よく歯磨きができておもしろい。ニュースは時事ものからエンターテインメントまで揃っていて、朝昼晩に最新ニュースが更新される。ニュースはテキスト表示のほか、音声による読み上げにも対応する。またニュース以外にも雨傘・洗濯・日傘指数や占い(自分の星座が登録しておける)、ゴミ収集日のアラートなどの機能も搭載しているので、男女ともに便利に役立てられそうだ。

 先に触れた「マウスチェック」や「マウスログ」の基本機能は画面の左側メニューリストから常時アクセスができる。3つのアプリや基本機能のデモを駆け足で体験しても取材時間が足りなくなってしまうほど、ガム プレイのアプリは多彩な機能を揃えていて、ユーザーインターフェースもシンプルで直感的に使える出来映えの良さが印象的だった。例えばMOUTH BANDアプリの定番ソングを追加したり、ローンチ後にも色んな新機能がアップデートで追加されていけば、普段は何となくしんどく感じられる毎日の歯磨きが楽しく感じられそうだ。

 専用キャップは歯ブラシの置き台になって便利だ。もっとアプリを便利に使えるようにするためには、歯磨きの間にスマホを利き手と反対側の手に持ち続けなければならないので、簡易なスマホスタンドを用意したい。サンスターから壁掛けフックなどアクセサリーが発売されることも期待したい。またGUIをもっと簡易にしたもので構わないので、スマートウォッチの画面上で歯磨きのステータスをチェックできるアプリも出てくればますます便利になるだろう。

 センサーやBluetoothなど無線技術を乗せたスマート歯ブラシは、これからもオーラルケア関連のブランドが力を入れてくる製品カテゴリーになるだろう。そのなかで、ふつうの歯ブラシに装着できるアタッチメントとスマホアプリという、軽量かつシンプルな組み合わせで、しかも比較的低価格なデバイスで“スマート家電”が体験できるサンスターのアプローチには好感が持てた。デザインの違うラインナップや、専用アプリの拡大にも期待したい。

歯磨きが上手になる? スマホと連携する“スマートハブラシ”を体験してみた!

《山本 敦@RBB TODAY》

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