NXPセミコンダクターズは、車車間、路車間(V2X)通信技術のプロバイダとして米運輸省の「スマート・シティ・チャレンジ」計画に参加したと発表した。
米運輸省とのパートナーシップによりNXPは、コンペの受賞コミュニティに対してパートナーのCohda Wirelessとともに、1マイルを超える長距離にわたってクルマによる危険警告など、セキュアなデータの送受信を可能とし事故防止と交通の流れの改善を支援するワイヤレス通信モジュールを提供する。
「スマート・シティ・チャレンジ」計画は全国規模のコンペで、未来のコネクテッド・シティ開発や、人口増大が交通インフラに及ぼす問題解決策に関するアイデアを米国の中規模都市から募り、優秀なアイデアを提案した都市に運輸省とそのパートナーを通じて5000万ドルの賞金を授与するもの。
NXPは米運輸省とのパートナーシップの一環として、受賞した都市に未来の交通システムを大幅に改善するV2Xシステムなど、先進技術を提供する。
NXPのV2X RoadLINKチップセットは、コンテスト受賞コミュニティに提供される技術の1つ。RoadLINKは、曲がり角の周囲や先行する大型トラックなどの交通障害物の先の「可視化」を可能にする。
また、乗用車と交通信号とのやり取りに加え、緊急車両、トラック隊列走行、バス、その他の主要交通手段を優先させることも可能とする。さらに、RoadLINKはNXPのV2Xハードウェア・セキュリティ技術によって違法な攻撃から保護する。
Cohda Wirelessは、コンテスト受賞コミュニティに対し、V2Xモジュールと開発ツールを提供する。NXPのRoadLINKチップセットの一部として、モジュールにはCohda Wirelessのファームウェアが搭載され、NXPのi.MX 6Soloアプリケーションプロセッサ上でのCohda WirelessのV2Xアプリケーション・ソフトウェアの高効率動作を可能にする。NXPとCohda Wirelessの技術は今年後半に、大手自動車メーカーの量産車に初めて採用される予定。