宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、小惑星探査機「はやぶさ2」が目指す小惑星1999JU3の名称を「Ryugu」に決定したと発表した。
JAXAは、7月22日から8月31日までの期間、小惑星の名称案を募集した。応募総数は7336件で、この中から有識者による選考委員会で選考した結果、「Ryugu」を選定した。
「Ryugu」を選定したのは、「浦島太郎」の物語で、浦島太郎が玉手箱を持ち帰るということが、「はやぶさ2」が小惑星のサンプルが入ったカプセルを持ち帰ることと重なることや、小惑星1999JU3が水を含む岩石があると期待されており、水を想起させる名称案であることなどが理由。
また、「Ryugu」は「神話由来の名称が望ましい」とする国際天文学連合の定めたルールに合致し、第3者商標権などの観点でも大きな懸念はないと判断したとしている。
選考された名称案は、小惑星1999JU3の名称提案権を持つ米国のリニアチームに伝えられ、リニアチームが名称決定権を持つ国際天文学連合に提案された。
小惑星の名称は通常、審査に3カ月程度かかる。今回、小惑星1999JU3の名称「Ryugu」は異例の早さで審査を終え、太陽系内小惑星の名称を管理するMinor Planet Centerの小惑星リストに「Ryugu」として名称が掲載された。