ホームベーカリー人気を背景に、国産小麦粉の詰め合わせセットが人気

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 国産小麦粉を銘柄別に詰め合わせ、食べ比べセットとして販売する動きが、家庭用パン向け食材などの販売店で広がっている。ホームベーカリー(家庭向けパン焼き器)の普及が進み、安全・安心志向から国産にこだわる消費者が増えている。食味や使い勝手の違いを比べてもらい、国産小麦になじみがなかった人にもお気に入りの銘柄を見つけてもらう狙いだ。

 「もちもち感があり、引きの強い食感が楽しめます」「ソフトでボリュームがあるパンに仕上がります」――。パン用材料などを販売する戸倉商事(大津市)のネットショップでは、北海道産「ハルユタカ」や九州産「ミナミノカオリ」など5種類の小麦粉を1~2.5キロずつ詰め合わせて販売する。サイトでは「国産小麦でもこんなに違う」とPRし、銘柄別に特性の違いを説明している。

 同社によると、ここ数年でホームベーカリーが普及し、自宅で手軽にパンを作れるようになったことで、材料にこだわる消費者が増えている。銘柄別に風味や調理のしやすさの違いを試してもらい、好みの銘柄の長期的な購入に結び付ける。担当者は「米と一緒で、小麦も銘柄によって特性が違う。パンは家族で食べたり、プレゼントしたりするため、安全・安心な国産を好む人が増えている」と説明する。

 マルサンパントリー(松山市)は、1回で使い切れる250グラムの食べ切りセットを販売する。「国産を少量で試してみたい」との声が寄せられ、企画した。4月から販売した北海道産小麦5種類の「食べ比べセット」は約50セットを売り切り、9月に再度販売を予定している。

 北海道産小麦を扱うネットショップ「北海道からのめぐみ」(室蘭市)も、「ゆめちから」など5種類(2~2・5キロ)の食べ比べセット、250グラム3種類のお試しセットを展開。サイトでは、国産小麦粉を使った食パンなどのレシピも紹介している。

 全国米麦改良協会の本鍛治千修参事は「パン作りに適した国産小麦の品種改良も進んでいる。多くの消費者に国産の味の良さを知ってほしい」と話している。

ホームベーカリーで手軽に国産小麦粉 「食べ比べセット」販売広がる

《日本農業新聞》

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