グローバルタスクフォースは日本クラウド証券と共同で、中堅・中小企業やベンチャー企業に対し、クラウドファンディングによる資金支援やハンズオン支援を展開していくと発表した。
グローバルタスクフォースはこれまで、企業の再編や成長支援事業、経営人材育成支援を展開してきた。一方、日本クラウド証券は投資型クラウドファンディングのプラットフォーム「クラウドバンク」を運営しており、今回は互いが培ってきたノウハウやリソースを活用する。
両社の協同による今回の事業は、中堅・中小規模ながらもニッチ市場でトップクラスのシェアを誇る企業や、世界市場を狙える将来性を持つベンチャー企業や成長企業を支援するもの。従来型のファンドでは資金調達の際に、事業の切り売りや転売等の財務リストラ、人員削減をはじめとした人的リストラを求められるケースがあり、技術力やサービス力など企業が持つ価値が失われてしまう可能性があった。
そこでクラウドファンディングを使い、企業の強みを損なうことなく支援していくのが、今回の事業の目的となる。商品や企画などではなく、企業に対してクラウドファンディングで出資を募るという点でも、注目される事業となるだろう。
支援スキームは大きく2つにわかれ、1つ目の「I型.融資型クラウドファンディング」が対象とする企業は電気・電子、素材・化学、機会・加工関連企業など。対象事業は各分野で世界トップシェアを持つニッチ事業で、「事業再構築費用」「海外販路拡大費用・人材」「新規投資費用」「戦略的連携先獲得」について支援を行う。
一方、支援スキームの2つ目は「II型.株式型クラウドファンディング」で、対象となるのはスタートアップや成長産業関連の企業。対象事業は早期に世界市場を狙える事業で、「シード~アーリー段階の投資」成長追加投資の検討・実施」「オープンイノベーション推進」「戦略連携先の獲得」「CFO・IR支援」について支援を行う。
いずれも目標金額の100億円を募り、貸し付けを行う。まずは6月に共同案件としてスタートし、製造業支援に取り組むという。