【SUPER GT】DTMとのジョイントレース、2017年シーズン末に日本で初開催予定

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今季のDTMのレースシーン。アウディ、メルセデス、BMWが覇権を争っている。
  • 今季のDTMのレースシーン。アウディ、メルセデス、BMWが覇権を争っている。
  • GT500参戦中の「レクサスRC F」。
  • GT500参戦中の「ニッサンGT-R NISMO GT500」。
  • GT500参戦中の「ホンダNSX CONCEPT-GT」。
  • 2014年秋に都内で開催された「ステアリングコミッティ会議」における共同会見。
  • GTAの坂東正明代表(今季SUPER GT第2戦富士での定例会見時)。

20日、SUPER GTのシリーズ運営団体GTAは、日独米3つのレースプロモーターが集まる「Class One(クラス・ワン)」ステアリングコミッティ会議の今季初会合の内容を発表。かねて注目の日独交流戦が「2017年シーズン末に日本で初開催予定」である旨を報告している。

日本のGTA、ドイツのDTMを統括するITR、そして米国のIMSAという3つのレースプロモーターは近年、コストダウンやそれによる自動車メーカーの相互参戦実現促進、そしてハコレース上級カテゴリーの世界各地域におけるさらなる隆盛を目指し、技術規則の完全共通化等を軸に共同歩調を取ってきている。Class One ステアリングコミッティ会議は3団体および関連国のレース関係諸組織や自動車メーカーも交えつつ、定期的に開催されており、昨秋は日本でも初開催された。

SUPER GTのGT500クラスとDTMは現在もエンジン以外の技術規則を原則的に共通化しているが、17年シーズンからと見られる(エンジン面も含めた)技術規則の“完全共通化”に向け、20日にドイツで開催された今季初会合では以下のような合意がなされたという。

「Class One 車両は、現在のDTMおよびGTA車両の車体とエアロダイナミクスがかなり反映されたものになり、約600馬力の新しい4気筒ターボ・エンジンが搭載される」(原文まま)

今後は詳細部分のテストおよび開発に着手する、とのことで、Class Oneという完全共通技術規則の誕生に向けて、さらなる前進があったようだ。

なお、共通化されるのはあくまで技術規則であって、17年以降もSUPER GTはSUPER GT、DTMはDTMとして独自のシリーズであり続ける。たとえばタイヤ戦争やドライバー複数制というSUPER GTの個性は維持される予定で、DTMの方はおそらくタイヤワンメイク、ドライバーは1名制で続けられるのだろう。

各シリーズは各シリーズで存在し続ける。しかしながら“同じボールを使った競技”になるのだから、交流戦的なレース開催も話題化してきていたわけだが、それについても今回、これまでより具体的に時期と場所が明言されている。

「異なるシリーズが競い合う機会を提供すべく、日本とドイツ各メーカーの車両がジョイントレース大会という枠組みの中で競うことになる。頂上決戦は 2017年シーズン終了時に日本で開催される予定で、その後2018年シーズン初めにドイツでも開催される。参加6メーカーは、3つの統括団体に適切なコンセプト作りを委ねることに合意している」(原文まま)

※参加6メーカーとは、GT500参戦中のニッサン、ホンダ、トヨタ(レクサス)、DTM参戦中のアウディ、メルセデス、BMW。

また、以下は坂東正明GTA代表のコメントからの抜粋だが「Final Race Event(World Final)についての具体的な議論が始められ、SUPER GTがDTM、IMSAと協力関係を結ぶに至った大きな目的(統一戦開催)にまた一歩近づくことをたいへんうれしく思っております」とのこと。仮大会名、あるいは大会の位置づけ的なところにも今回は言及があり、実現度が高まった印象が強い。

とはいえ、まだ2015年シーズンも始まったばかりで、いささか先の話というところでもあるが、2年半後の最初のSUPER GT & DTM交流戦がどのような形式になるのか、開催サーキットがどこになるのか、今後も話題を呼んでいきそうだ。

《遠藤俊幸》

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