プラチナ価格、前年比135円安の4648円…2015年1月-3月 田中貴金属

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  • 販売量と買取り量指数の推移とプラチナ価格

田中貴金属工業は、2015年1月から3月の資産用プラチナ地金の販売量と買取量をまとめた。

プラチナ地金の2015年1月から3月における国内平均価格は4648円/gで、前年同時期の平均価格4783円/gを135円下回った。

プラチナの国内価格は、2014年10月に昨年最安値の4298円/gを記録して以降2015年にかけて、日銀の追加緩和による円安傾向の継続や、金価格に連動する形でゆるやかに上昇した。上昇基調の中、1月15日にスイス国立銀行が対ユーロ為替上限撤廃を発表すると、大きく価格が上昇した金価格と同様にプラチナ価格も上昇したが、ディーゼル車需要の高い欧州経済が、ギリシャの政情不安などを背景に先行き不透明感が強まったことで、上昇が限定的となり、1月19日に2013年4月以来1年9か月ぶりに金価格を下回った。

2月以降も、ギリシャ債務問題やウクライナ問題を抱える欧州経済の先行き不透明感で、自動車需要などの実需の支えの弱い中、金価格に連動してゆるやかに下がり、3月の月平均価格も4509円/gとなった。プラチナ価格は1月19日以降金価格を下回って推移している。

2015年1月から3月におけるプラチナ地金の販売量は、前年同時期と比べ49.7%増加、買取量は45.4%減少となった。プラチナ国内価格は前年同時期に比べ135円の下げ幅にもかかわらず、販売量は大幅に増加。3月のプラチナ価格の水準が昨年の最安値に近い水準で推移したことや、プラチナ価格が金価格を下回っている値ごろ感が、購買意欲につながったことがうかがえる。

今後は、ディーゼル車需要の高い欧州経済の動向や欧州の排ガス規制であるユーロ6の導入、米国の利上げ時期、南アフリカ鉱山の供給動向に、市場の注目が集まる事が予想される。

《纐纈敏也@DAYS》

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