NEC、衛星搭載機器を開発・製造する東芝との合弁会社を完全子会社化

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NEC、衛星インテグレーションセンターを開設
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NECは、衛星搭載機器を開発・製造する合弁会社「NEC東芝スペースシステム」(NTスペース)を完全子会社化すると発表した。

NTスペースは、NECと東芝が2001年に設立した合弁会社。資本金は70億円で、出資比率はNECが60%、東芝が40%。NECは東芝が保有するNTスペースの全株式を3月31日に取得する予定。

NECは、宇宙事業をコア事業の一つと位置づけ、人工衛星システムや、衛星を運用・管制する地上システム、衛星で取得したデータの利用システムまで幅広くカバーする宇宙ソリューションを提供している。NTスペースをNECの100%子会社として、社名を「NECスペーステクノロジー」に変更、NECの宇宙事業でセンサや人工衛星、ロケット搭載機器の設計・組み立て・試験を担当する。

NECは、1970年に打上げられた日本初の人工衛星「おおすみ」をはじめ、小惑星イトカワからのサンプルリターンを達成した小惑星探査機「はやぶさ」、後継機で昨年12月に打上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」など、69機の人工衛星のインテグレーションを担当した実績を持つ。

NECの宇宙関連事業としては、相模原事業場(神奈川県相模原市)に展開する小型衛星組み立て工場に加えて、府中事業場(東京都府中市)の「衛星インテグレーションセンター」の稼働によって、標準衛星システム「NEXTARシリーズ」の自社一貫生産体制を整備している。

今後も環境監視・災害監視・測位など、衛星インフラ整備、アジアをはじめとする宇宙新興国の衛星需要などを積極的に取り込み、2020年度に宇宙関連事業規模1000億円の達成を目指す。

《レスポンス編集部》

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