海洋研究開発機構、台風発生を2週間前に予測可能を実証

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台風(参考画像)
  • 台風(参考画像)
  • 観測(左)と8月15日開始のシミュレーション(右)でのフィリピン東方海上(東経120-150度)の対流活動の時系列
海洋研究開発機構(JAMSTEC)シームレス環境予測研究分野の中野満寿男特任研究員と東京大学大気海洋研究所の佐藤正樹教授らの共同研究チームは、台風発生の2週間予測が実現可能であることを実証した。

研究チームは、2004年8月に発生した8つの台風について、地球全体の雲の生成・消滅を詳細に計算できる全球雲システム解像モデル「NICAM」をスーパーコンピュータ「京」で実行した。多数のシミュレーションを実施し、約2週間先の台風発生予測が可能であることを実証した。

また、2004年8月28日に発生した台風18号発生時の大気循環を解析したところ、モンスーントラフと呼ばれる領域が、中部太平洋まで大きく張り出していたことが明らかになった。NICAMによるシミュレーションは、このモンスーントラフの張り出しを台風18号発生2週間前から高い精度で予測できており、この結果、台風発生も高い精度で予測できていたと推定されるとしている。

モンスーントラフの張り出し具合は、北半球夏季季節内振動(BSISO)と呼ばれる大気の変動で左右される。BSISOと台風発生とに関係があることは、観測データを用いた解析によってこれまでも指摘されていたが、今回の成果は雲システムを解像できる全球モデルNICAMが、BSISOを高い精度で予測でき、その結果、台風発生も高い精度で予測可能となることを世界に先駆けて実証した。

今回の成果は、米国の地球物理学専門雑誌「Geophysical Research Letters」オンライン版に1月20日付け(日本時間)で掲載した。
《レスポンス編集部》

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