JR北海道、新幹線の降雪対策を発表…高架橋上は貯雪式が基本に

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在来線との共用区間の三線ポイント箇所に設置されるスノーシェルター。
  • 在来線との共用区間の三線ポイント箇所に設置されるスノーシェルター。
  • ポイント不転換対策として設置されるピット式ポイント。
  • 北海道新幹線の除雪用機械。従来のものに準じた仕様となっている。
JR北海道はこのほど、北海道新幹線新青森(青森市)~新函館北斗(北海道北斗市)間(2015年度末開業予定)に導入する冬季対策設備の概要を発表した。「貯雪式」や「開床式」などの降雪対策設備を中心に整備する。

新青森~新函館北斗間は全長148.4kmのうち、トンネル部分を除いた「明かり区間」が49.3kmを占める。冬季における降雪対策はこの区間を対象に行われるが、このうちの約64%の区間では「貯雪式」を採用。積雪量に応じて路盤を高くし、高架橋上の線路脇に雪を貯める方式が採られる。

新青森~奧津軽いまべつ間には、防音壁に庇(ひさし)を設け、高架橋上への降雪を抑える「半雪覆い」も設置される。従来の新幹線に見られるスプリンクラーによる「散水消雪方式」は凍結の懸念があるため、新青森駅付近のみ設置する。また、高架下に雪を落とす「開床式高架橋」が青森県側の新青森~木古内間のうち、トンネル部分を除く17.5km区間に採用されている。

線路の分岐器(ポイント)が凍結により作動しなくなるポイント不転換対策としては、ポイントの下部に「ピット」と呼ばれる空間を設けて雪などを落とす「ピット式ポイント」を設け、エアジェット式ポイント除雪装置と電気融雪器を併用。在来線の貨物列車と線路を共用する新中小国信号場~木古内間では、三線式ポイントがある部分をスノーシェルターで覆う。ピット式ポイントとエアジェット式ポイント除雪装置、スノーシェルターは新幹線では初の採用となる。

このほか、除雪用機械を9両導入するとしており、既に2両が導入済み。仕様は従来の新幹線用除雪機に準じているが、在来線との三線区間を考慮して、三線軌道に合わせた除雪用鉄板(フランジャー)を搭載して、レールとレールの間の雪詰まりを取り除くとしている。

北海道新幹線区間では現在、土木構造物や軌道、電車線、信号設備の機能確認のための走行試験が実施されているが、1月末から3月1日にかけては、積雪時の走行安定性や着落雪の影響、低温下における各機器の動作状況、青函トンネル内における機器への影響を確認する走行試験が実施される予定だ。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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