マレーシア・中国両国の肝煎りで始った両国における相互の進出を促進する工業団地開発計画において、馬・中両国で進捗状況の差が目立ち始めた。12月8日付の南洋商報が報じた。
中国側がマレーシア企業誘致のために開発を開始した広西壮族自治区・欽州工業団地の姉妹工業団地としてスタートしたのが、パハン州のマレーシア・中国クアンタン工業団地(MCKIP)。中国からマレーシアへの企業誘致の起爆剤となると期待を背負って2013年2月に起工し、2015年の完工を目指すとされた。これに合わせてクアンタン港と中国の欽州港が姉妹港となることも合意された。
ひと足早くスタートした欽州工業団地は、すでに工場建設の段階まで進んでいるのは16件、総額121元(68億リンギ)に達し、29件、550億元(312億リンギ)の商談が進んでいるという。
一方、MCKIPは計画が進んでいない。中国・広西北部湾国際港務集団が製鉄所やアルミニウム精錬工場、パーム油精製所の建設に計画を明らかにしているが、その他は目立った投資誘致に成功していない。用地の大部分はいまだに更地のままとなっている。元々低湿地だったこともあって地質が悪く、多くの土砂を入れる必要があったという。