帝国データバンクが発表した2014年上半期(1-6月)の企業倒産件数は、前年同期比10.4%減の4756件、5年連続で前年同期を下回り、リーマン・ショック前の水準となった。
四半期別では9期連続の前年同期比減少、月別では上半期6か月すべての月で前年同月比減少となった。公共工事の増加や駆け込み需要により、建設業(943件)が前年同期比23.8%の大幅減少。前年同期からの減少件数(554件)に対する寄与率は53.2%を占めた。
負債総額は、同39.7%減の1兆0638億8000万円で、上半期としては2年連続で前年同期を下回った。四半期別では4期連続の前年同期比減少となり、月別では上半期6か月中4か月が前年同月比減少となった。負債トップは、エヌ・エス・アールの1650億円。負債100億円以上の大型倒産は5件と、2000年以降最少件数だった。
業種別に見ると、7業種中5業種が前年同期を下回った。なかでも、2000年以降で最大の下げ幅となった建設業(前年同期比23.8%減)をはじめ、3業種は前年同期比2ケタの減少となった。一方、運輸・通信業(同3.7%増)、不動産業(同2.1%増)は前年同期を上回った。
主因別の内訳を見ると、「不況型倒産」の合計は3969件となり、前年同期比8.5%の減少となった。一方、「不況型倒産」の構成比は83.5%と前年同期を1.8ポイント上回った。