三ツ星ベルトは、ドイツでの自動車エンジン用タイミングベルトの販売拡大やポーランド工場の生産能力を増強するなど、欧州拠点を強化すると発表した。
現在、ドイツ・デュセルドルフ近郊のノイス市の拠点は、納入先の拡大に伴って、人員の強化、在庫の充実を図り、顧客の要望に対応するため、現在の場所を同市内で移転拡充する。
同社は、油中で用いられる金属製チェーンを上回る耐久性を持つゴムタイミングベルトを開発、フォルクスワーゲンから受注した。このタイミングベルトは、国内では、すでに富士重工業が汎用エンジン用に2年以上使用している実績があり、耐久性能を確立している。
今後、ヨーロッパ市場で需要増大が予想されるため、ドイツ拠点を整備して、納入体制を強化する。
新拠点は2階建て、床面積約5000平方メートルと現在の約4倍となり、Vベルト、タイミングベルト、リブスターベルト、変速ベルトなどの在庫品目・量をともに増やし、納期を短縮させる。
また、ヨーロッパ市場では、樹脂製ベルトの需要が旺盛で、同社へも精度と耐久性のあるベルトの要求が増加している。これら市場ニーズに応えるため、ポーランド工場内に、フリースパンベルトの生産設備を増強、工場直結での短納期製造体制を構築した。
ヨーロッパでは、自動車用エンジンの金属製チェーンを、ゴムタイミングベルトに置き換えることで、軽量化を推進する方向にある。