ウェザーニューズとアクセルスペースは、昨年11月21日に打ち上げた超小型衛星「WNISAT-1」の一部機器の故障によるメインミッションの変更、及びリカバリー衛星「WNISAT-1R」の打ち上げを発表した。
WNISAT-1Rは、北極海を通航する船舶へのサポート業務を強化する目的の早期実現に向け、2015年6~8月の打ち上げを予定している。
WNISAT-1は、昨年11月21日の日本時間16時10分11秒、ロシアのヤースヌイ宇宙基地からドニエプルロケットによって宇宙へ打ち上げられた。その後、試験運用を行っていたが、カメラ及び高精度姿勢センサー(スタートラッカー)の故障が確認された。
この故障で北極海の海氷観測という当初のミッションの遂行は不可能となったが、磁気センサーとその他の機能については正常に稼働していることから、今後は航空機の北極航路運航支援サービスに衛星の目的を転換し、そのための太陽活動の影響による磁場観測と、次期衛星のバス技術実証へミッションを変更し、2014年夏以降の運用を目指す。
WNISAT-1の故障の詳細は、高精度姿勢センサー(スタートラッカー)故障により、レーザーミッションが実施不可能になった点と、カメラ故障により、海氷モニタリングミッションが実施不可能になった点の2点。
これらの原因として放射線の影響により装置内のICが破壊された可能性が考えられる、という。