独立シンクタンク、マレーシア経済研究所(MIER)は、マレーシア経済の今年の成長予想を5.5%から5.3%に引き下げると発表した。
MIERのザカリア・アブドル・ラシド専務理事は、消費者信頼感指数(CSI)や業況指数(BCI)が引き続き低水準で推移していることが、今後の内需成長の減速を示していると指摘。
世界経済の回復が見られるものの国内経済のファンダメンタリズムに陰りがみられると分析した。ただ1、2月の経済活動は順調だったとし、通年では東南アジア諸国連合(ASEAN)の成長率予想4.9%を上回るだろうと予想した。
また政府が打ち出した低所得者向け一時給付金「1 マレーシア・ピープルズ・エイド(BR1M)」の経済効果は限定的で、却ってインフレを助長させる結果になったと指摘。インフレにより低所得世帯への影響が出ており、生活水準が下がる要因となっているとした。