【新聞ウォッチ】TPP日米協議、日本市場に”アメ車”輸入のノルマ設定を要求

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安倍晋三首相とバラク・オバマ大統領(2013年2月ワシントンDC)
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年4月22日付

●日米同盟強化を強調、大統領あす来日、中国けん制声明へ(読売・1面)

●エレベーター中国主戦場、日立世界最速機納入へ(読売・8面)

●進む現地生産輸出伸びず、貿易赤字最大、円安でも流れ変わらず(読売・11面)

●「残業代ゼロ」一般社員も、競争力会議提言へ(朝日・1面)

●中国投入2車種「HV2割に」トヨタ自動車・中国統括会社、大西弘致社長 (朝日・7面)

●北京モーターショー、日本勢巻き返し本腰、シェア微減、エコカー技術PR (毎日・7面)

●ヴィッツ燃費大幅改善、リッター21.8キロから25.0キロ (毎日・7面)

●バス運転手「居眠りした」名神逆走、8時間前にも追突(毎日・27面)

●日本船差し押さえ、真っ向対立、政府遺憾「正常化覆す」(産経・1面)

●パナソニック復活は本物か(日経・2面)

●ニュース一言、鈴木修・スズキ会長(日経・13面)

●故山崎芳樹・マツダ元社長お別れの会、5月12日広島リーガロイヤルホテル(日経・35面)

●私の履歴書,豊田章一郎、英国生産 (日経・36面)

ひとくちコメント

国賓としてオバマ米大統領の来日を前に、東京都内は24時間態勢での警備を強化しているが、日米首脳会談では難航している環太平洋連携協定(TPP)交渉の詰めや、日米同盟強化の在り方が焦点となるようだ。

そのTPPに関するこれまでの閣僚協議では、一定の前進はあったものの、立場の隔たりは依然として大きく日米両政府は実務者レベルで交渉を継続し、首脳会談までの歩み寄りを目指すという。しかし、きょうの各紙も「『大筋合意』明記見送り」(朝日)としており、協議の進展を強調する表現にとどめる見通しだとみられる。

そんな中、自動車に関しては、「米国は自動車の市場開放で日本に輸入台数の目標を設けることを要求」(日経)。要求は目標を下回れば米国が自動車関税(乗用車は2.5%)の撤廃を先送りする仕組みとなっており、「日本側はこれに猛反発している」という。

一般的には自動車販売店の営業マンに新車販売台数のノルマを与えることはよくあるが、国が「目標を定めて台数を売り込む」ケースは珍しい。以前、日米貿易摩擦が激化した80年代にも、日本政府が公用車などに”アメ車”を積極的に購入する動きがみられたが、性能やサイズなどで日本の道路には馴染まずにいつの間にか姿を消した。

今後の協議の行方は見通せないが、アメ車の輸入をもっと増やせと迫るならば、せめて、日系メーカーが米国で現地生産した”逆輸入車”も認めさせるべきだろう。

《福田俊之》

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