三浦工業は、開発中のバラスト水処理装置が国土交通省の定める承認を取得したこ発表した。今後、今治造船と中型・大型船向けのバラスト水処理装置を共同開発する。
三浦工業のバラスト水処理装置は、薬品を使用しないため、操作が簡単。船舶運航に従事する人の労務負担を低減できる。
フィルタには自動洗浄機能を付属し、目詰まりによる分解掃除が不要。定期ドックでのオーバーホールで日常メンテナンスの作業工数と時間を軽減する。自社開発の独自のフィルタ構造により、Lサイズ以上の生物・異物を確実に捕捉する。Sサイズ以下の生物・菌類は、紫外線照射で殺滅処理する。
同社は、バラスト水処理装置の陸上試験を、2013年3月に完了し、同年8月から6カ月間、船上試験と性能試験を終え、承認条件であるすべての試験を完了した上で、3月27日付で国土交通省から承認を取得した。
今後、USCG(米国沿岸警備隊)のバラスト水処理ルール適用のため、AMSを申請する。AMSの取得は、申請後3~6カ月の予定。同時にUSCG規制をクリアする承認取得を2016年度目標に進める。
今回、承認したモデルは、4月9日~11日開催の「シージャパン2014」に出展する。
一方、今治造船と共同で、中型・大型船向けバラスト水処理装置のシステムを開発する。フィルタ+UV方式のバラスト水処理装置は従来、小型・中型船向けとなっている。簡単な操作性と活性物質を使用しない環境にやさしい特長から、現場オペレータの負担を軽減するため、大型船にも搭載可能なシステムを共同開発する計画で、2015年1月には商品化する。