商船三井は4月7日、メキシコで生産される完成車のNAFTA(北米自由貿易協定)域内海上輸送サービスを新たに開始したと発表した。
メキシコでは近年、自動車メーカー各社が積極的に工場を開設して生産を拡大、今後も毎年10%超の生産台数の増加が見込まれている。2013年に同国にて生産された約300万台のうちおよそ8割が輸出され、この傾向が続くとみられることから、同社では主要な輸出先の一つである米国向け海上輸送サービスを新たに開設して顧客ニーズに応えていく。
メキシコ東岸から米国東岸へは、同社グループ会社である日産専用船、World Logistics Service(USA)と共同で自動車船3隻を投入し、メキシコ・ベラクルス港と米国ジャクソンビル、ブランズウィック、ボルチモア、ニューアーク、デイヴィスウィル等の各港とを結ぶウィークリーのシャトルサービスを提供する。2014年3月には第一船として「コスモス エース(4万6346総トン、4100台積み)」がベラクルス港を出帆した。続いて、「ハーモニー エース(4万7519総トン、4800台積み)」、「ワールド スピリット(3万7949総トン、3200台積み)」も本航路に投入する予定となっている。
また、メキシコ西岸から米国・カナダ西岸へも、順次 自動車船を投入し、メキシコ・ラサロ・カルデナス港から米国サンディエゴ、リッチモンド、ポートランド、タコマおよびカナダ・ニューウエストミンスター港等への海上輸送サービスを提供していく予定だ。