日本損害保険協会は、「自動車盗難事故実態調査」を実施して、結果をまとめた。
損害保険会社が2013年11月に保険金を支払った自動車盗難619件、車上ねらい・部品盗難1092件を対象に調査したもので、同調査は2000年から毎年11月に実施しており、今回が15回目となる。
それによると、保険金を支払った盗難車の車種別では、ハイエースの被害件数が148件で全体の23.9%を占め、前年調査から81件、10.8ポイント増加し、2007年調査から7年連続でワースト1位となった。
2位はプリウスで前回の4位から上がった。被害件数は70件で全体の11.3%を占め、前年調査から37件、4.9ポイント増となった。
3位がランドクルーザー、4位がセルシオ、5位がクラウン、6位がマークXと1~6位までをトヨタ車が占めた。7位はスバル・インプレッサと、いすゞの小型トラックのエルフだった。
車齢別では、初度登録から盗難までの期間が5年以上の車両が車両盗難全体の7割以上を占めた。年式が古く、最新車種と比較して相対的に防盗性能が低い車が狙われる傾向にある。ハイエースには2012年5月発売モデルから盗難防止装置であるイモビライザが全車標準装備されている。
一方で、最新モデルでも2位のプリウスのほか、2013年の年間新車乗用車販売台数1位となったアクアが初めてワースト20位に入った。同協会では、市場流通量の多い人気車種は窃盗犯に狙われるリスクも高いと、警告している。
車上ねらい・部品盗難では、カーナビの被害件数が334件で全体の26.4%を占めた。前年調査から328件、4.4ポイント減少した。これに対してバンパー・ドアミラーなどの外装部品(132件・10.4%)、タイヤ・ホイール(120件・9.5%)の被害割合が増加している。
これらの部品は転売目的で狙われるケースが多いと考えらる。