2月12日、日本ミシュランタイヤは二輪車向けスポーツツーリングタイヤ「ミシュラン パイロット ロード 4」「ミシュラン パイロット ロード 4 GT」「ミシュラン パイロット ロード 4 トレイル」の3製品を、一部のサイズを除き2月15日から全国一斉に発売すると発表した。
「ミシュラン パイロット ロード 4」は、幅広いコンディションで高いパフォーマンスを発揮することを目的としたツーリング用ラジアルタイヤである。
日本ミシュランタイヤ 二輪事業部 マーケティングマネージャーの大井章弘氏はタイヤの特性に関して「キーポイントは上質でしなやか。角の取れた上品な乗り心地と、心地よい安心感が特徴」と述べる。
「ミシュラン パイロット ロード 4」には、先代モデル「ミシュラン パイロット ロード 3」で採用された「XST(X サイプ テクノロジー)」と「2CT(2コンパウンド テクノロジー)」に加え、「XCT+(X サイプ テクノロジー プラス)」と「2AT(デュアル アングル テクノロジー)」という2つの技術が新たに採用されている。では各テクノロジーを順に見ていこう。
◆ 優れたウェットブレーキング性能を実現する「XCT+」
「XCT+」は、特許技術であるサイプと呼ばれる細かい溝と貯水ホールの組み合わせにより、ウェット時のブレーキング性能を向上させ、さらには異常摩耗を防ぐ為にサイプに面取り加工が施されている技術である。「ミシュラン パイロット ロード 4」では「XST+」と新しいトレッドパターンを組み合わせることで、あらゆるリーンアングルで高いウェット性能を実現している。
大井氏はその乗り味について「XST+とトレッドパターンの組み合わせにより、特に雨の日にストレスを感じることなく快適に、安全に走ることができるようになった」と言う。
◆耐摩耗性能を20パーセント向上した「2CT」
「ミシュラン パイロット ロード 4」では「ファンクショナル ポリマー SBR」と呼ばれる新しいコンパウンドが採用された。この技術により、耐摩耗性能は先代に比べ20パーセント以上向上しているという。
このコンパウンドの特徴は、新開発のシリカを配合することで-5度から45度という幅広い路面温度域でグリップすることだそうだ。大井氏は「このタイヤを装着することでドライからウェットまで様々な路面コンディションでも躊躇することなくライディングが可能となった」と話す。
◆ラジアルタイヤとバイアスタイヤの特徴を組み合わせた「2AT」
「2AT」はラジアルタイヤとバイアスタイヤの構造的特徴を組み合わせた技術である。ライディングプレジャーとコンフォート性能を両立するラジアルタイヤと、高負荷荷重にも耐えられるバイアスタイヤそれぞれの特徴をミシュラン独自の製法で両立しているのである。
大井氏は「2AT」に関して「2人乗りでパニアケースを積んだ状態でも、高い安定性を実現できる。先代と比べタイヤ剛性は15パーセント以上も向上しながらもスムーズなライディングを可能とした」と述べた。
◆それぞれの用途に向けたポジショニング
「ミシュラン パイロット ロード 4」には、標準モデルの他に「ミシュラン パイロット ロード 4 GT」、「ミシュラン パイロット ロード 4 トレイル」の計3タイプが存在する。
それぞれのポジショニング関して同氏は「パイロット ロード 4はオールラウンドに使うことができ、日帰りや1泊ぐらいの中・短距離ツーリングがメインのお客様に。GTは、重量級クルーザーなどツーリングバッグに荷物を搭載したタンデムツーリングをするお客様に。トレイルは、街中でもハンドリングと汎用性の高さからアドベンチャー系と呼ばれる車両に乗っているお客様に向けた商品である」と述べた。