「i-シティ」内に昨年8月オープンしたマレーシア初のろう人形館「レッドカーペット」で1月29日未明に火災があり、毛沢東(中国の初代主席)などのろう人形10体が損傷した。火は駆けつけた消防隊が間もなく消し止めた。
防犯カメラには帽子を被った3人の男性が進入し、アルコールなどの可燃性の液体をふりかけて火を付けている現場が映っており、警察は放火罪による捜査を開始した。毛沢東像のほか、エリザベス英国女王やブルース・リーの像が被害に遭った。暗闇の中で素早く目標を見つけていることから、警察では内部に詳しいものの犯行だとみている。真っ先に毛沢東像が燃やされていることから民族絡みの犯行の可能性もあるが、警察はこうした事件の背景についてはコメントを控えている。
同ろう人形館には100体の人形が展示してあり、全面復旧には2カ月ほどかかる見通し。この間、被害に遭わなかったろう人形を移動させて規模を縮小して展示を続けるという。