トラック運送事業者の倒産件数、4.7%増の292件…帝国データバンク

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帝国デーバンクは、トラック運送業者の倒産動向を調査してその結果をまとめた。

トラック運送事業者の倒産動向調査は今回が6回目で前回調査は2013年4月に実施した。

2013年のトラック運送業者の倒産件数は292件、前年比4.7%の増加となった。負債総額は393億4500万円、同2.4%増加した。

2000年以降、トラック運送業者の倒産は100件台半ばから200件台半ばで推移していたが、リーマン・ショックで300件の大台を突破。2008年には338件、2009年にはこれを上回る374件に達した。以後も、200件台後半で高水準の推移が続いている。

ディーゼル燃料となる軽油小売価格(資源エネルギー庁調べ)と倒産件数の相関関係も調べた。軽油小売価格は2008年8月に1リットル当たり167.4円の高値をつけ、トラック運送業者の倒産を急増させたが、その後の需要減退で100円近辺まで下落、しかし再び上昇基調となり、140円に接近している。

地方の景況感改善で商流が活発化、足元のトラック運送業者の倒産は若干減少傾向にあるものの、価格交渉力の弱い中小運輸業者は燃料費高騰を輸送価格に転嫁できず、依然として高コスト構造が続いている。

2013年の負債規模別は、「1000万~5000円未満」が116件で、全体の39.7%を占めた。次いで「1億~5億円未満」で110件、構成比37.7%となっている。負債額1000万円から5億円未満を合計すると構成比は96.2%に達した。

倒産主因別は「販売不振」が250件、構成比85.6%でトップ。次いで、「放漫経営」の11件、3.8%が続く。

地域別では「関東」が93件、構成比31.8%を占め、「近畿」の70件、「中部」の43件、が続いた。過去5年間の推移をみると、「北海道」、「九州」などは2011~2012年それぞれの倒産件数のピークから減少傾向となっている。反面、「中部」、「近畿」は2013年に倒産件数が増加した。

《レスポンス編集部》

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