クラブツーリズムは1月6日、「民間宇宙旅行」を専門に取り扱う子会社「クラブツーリズム・スペースツアーズ」を設立したと発表した。
同社は2001年から「宇宙旅行クラブ」を立ち上げ、宇宙旅行に関心を持つ人を対象とした講座や交流会を実施してきた。2005年からは英国ヴァージングループの宇宙旅行会社のヴァージンギャラクティックと有人弾道宇宙飛行の日本国内での販売について提携、公式代理店として国内で独占販売してきた。
これまで、同社の専任部署でこれら宇宙旅行関連事業を進めてきたが、現実的な商業運航開始が近づいていることから、専門会社を設立したもの。
資本金は2500万円で、クラブツーリズムが100%出資した。
新会社は、ヴァージンギャラクティックの公式代理店業務を全面的に引き継ぎ、業界に先駆け宇宙旅行を専門にした事業展開を本格始動させる予定。
米国では、関連法規の制定や政府の認可制度などの環境整備が進み、複数の企業が民間宇宙旅行用の宇宙船開発や、ニューメキシコ州をはじめとした複数の州で宇宙港開発が進行している。ヴァージンギャラクティックはFAA(米連邦航空局)の運航免許を取得後、2014年末にも商業運航の開始を見込んでいる。
ヴァージンギャラクティックによると、現状では「世界初の民間宇宙旅行」が実現できる見通しで、これらを背景に新会社を設立することにした。
ヴァージンギャラクティックは、運航開始後10年間の取り扱い宇宙旅行客数を累計3万人と予測している。クラブツーリズムは、そのうち日本からの参加者数を約900人と想定している。来たる宇宙観光時代を見据えて「民間宇宙旅行」を広めて、成長する新市場を創出していく。