三井造船は、JAMSTEC(海洋研究開発機構)に大深度で重作業が可能な高性能無人探査機(ROV)「かいこうMk-IV」を納入した。
このROVは、海洋資源探査の高まりを受け、JAMSTECで開発された新しい要素技術を採用して建造した。
主要構造部は、純チタンで構成しており、複数の通信・制御ポートや、油圧ポートを装備し、目的に応じた各種観測機器を搭載する。従来型に比べて最大荷重250kgまで取扱い可能な大出力マニピュレータ2式を搭載しており、300kg以上の試料を海底から持ち帰ることができる。
日本の領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせた広さは世界6位。新しいROVの最大潜航深度は7000メートルで、日本の領海とEEZのほぼ全ての海底を調べることが可能となる。
また、海底から岩石などの試料を持ち帰ることで、深海底に眠る希少資源の分布状況をより詳しく調べるのに役立つ。
三井造船は今回納入した深海調査用の大型ROVを始め、数多くの水中ロボットを手がけており、国内最大の実績を持つ。