スマートコミュニティ関連国内市場、2013年に1兆円突破…富士経済調べ

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国内スマートコミュニティ関連市場
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  • 世界のスマートコミュニティエネルギーインフラ市場

富士経済は、スマートコミュニティの関連市場調査を実施。その結果を報告書「スマートコミュニティ関連技術・市場の現状と将来展望 2013」のエネルギーインフラ編、コミュニティICT編にまとめた。

スマートコミュニティとは、電気や熱、未利用エネルギーなどのエネルギーを地域単位で統合的に管理し、交通システムなどのインフラや快適に生活するためのICTサービスが複合的に組み合わさった地域社会を指す。調査は2013年7月から10月の期間、同社専門調査員による対象企業及び関連企業・団体等への直接面接取材と文献調査で行った。

国内スマートコミュニティ関連市場については、基盤となるエネルギーインフラ市場が2012年で8690億円、2013年には1兆円を突破し、2020年には2兆8927億円と予測。進化したエネルギーインフラが構築されることによって、小規模なコミュニティ内で電力や熱などのエネルギー需給を調整しあい、再生可能エネルギー、未利用エネルギー、さらには水素を含めたエネルギーネットワークが構築され、将来的にはEMSの連携、建物間でのエネルギー融通などを実現する双方向のネットワークが確立されるとしている。

また、エネルギーインフラを構成する各種デバイスから得られる膨大なデータにより詳細なエネルギー需給予測が可能となり、社会インフラをスマート化する新たなサービスと価値創造が進む。このコミュニティICTサービスの市場は、2012年で3541億円、2016年には5000億円を突破し、2020年には6702億円が予測される。

海外では、停電の回避や電気料金の未払いへの対応などを背景に、エネルギーインフラへの注力度が高い。世界のスマートコミュニティエネルギーインフラ市場は、2012年で13兆7822億円、2016年には20兆円を突破し、2020年には36兆5253億円が予測される。2012年の市場はクリーンエネルギーが8割を占める。普及するクリーンエネルギーは太陽光発電に加え、風力発電の台頭が予想される。

その他の電力貯蔵、次世代交通、エネルギーマネジメントの領域では、北米はスマートメーターの普及に加え、今後はPHVの導入が進む。欧州はスマートメーターのほか、EV、LRT、水素ステーションといった次世代交通に積極的に取り組んでいる。なお、アジアでは、日本、韓国、中国での導入が進んでいるが、東南アジアはクリーンエネルギーの普及がまずは期待される。

《纐纈敏也@DAYS》

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