JAXA、太陽観測衛星「ひので」が消滅する直前のアイソン衛星の画像を公開

宇宙 テクノロジー
太陽観測衛星「ひので」が2013年11月29日3時45分頃に撮影した画像。右側に低層コロナが写っている。画像内の黒い点はCCDの感度むらによるもの。
  • 太陽観測衛星「ひので」が2013年11月29日3時45分頃に撮影した画像。右側に低層コロナが写っている。画像内の黒い点はCCDの感度むらによるもの。
  • アイソン彗星が太陽に最接近した際の「ひので」の観測視野

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、太陽観測衛星「ひので」を使ってアイソン彗星が太陽に最接近した際にX線太陽画像を撮影した。

今回公開したX線太陽画像は、「ひので」に搭載されたX線望遠鏡(XRT)が、2013年11月29日3時45分(日本標準時)頃に撮影したもの。

撮影には、数十万度以上の温度に感度があるX線観測用フィルターを使った。画像の右側に写っている明るい光は、太陽南東の縁の上空に広がる低層コロナ。

アイソン彗星は、X線望遠鏡の南側から視野内に入り北東方向に進んでいくと予測されていた。画像では、下端中央付近から左上端にかけて写り込む可能性があったものの、観測視野内を通過すると予測された時間帯(3時3分~4時20分)に撮影した画像には、彗星と思われる像は確認できず、この間にアイソン彗星は太陽の熱によって溶けた可能性がある。

彗星が通過した位置は、太陽の縁から見かけ上、約0.8太陽半径離れていたため、観測視野が狭い可視光・磁場望遠鏡(SOT)では観測することはできなかった。

《レスポンス編集部》

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