2013年11月21日、アリアンスペース社のステファン・イズラエルCEOとイタリアELV社のPierluigi Pirrelli CEOは、2015年末以降に打ち上げられる小型ロケット「VEGA(ヴェガ)」10機の製造発注契約を交わしたと発表した。
VEGAロケットは、欧州宇宙機関が推進する小型の4段式ロケット。イタリア宇宙機関ASIとAvio社の官民ジョイントヴェンチャー、ELV社が機体を製造し、アリアンスペース社が南米・仏領ギアナのギアナ宇宙センターから打ち上げを行う。2012年に初号機打ち上げ、2013年に2号機の打ち上げを成功させ、ESAの小型地球観測衛星などを軌道に投入した。
現在、初号機に続いてVEGAロケットを推進する「VERTA」 プログラムのもと、5機のVEGAロケット打ち上げが進められている(うち1機は2013年5月に打ち上げ成功)。複数の衛星を搭載する能力の改良や部品の安定調達を目的としたものだ。1年に2回の打ち上げを行うことも含め、2014年から2016年までの打ち上げが予定されている。
今回の追加の製造発注契約は、ローマで開催中の第31 回仏伊首脳会談に際して調印が行われたもの。フランスのフランソワ・オランド大統領、ジャン=マルク・エロー首相、ジュヌヴィエーヴ・フィオラゾ高等教育研究大臣、イタリアのエンリコ・レッタ首相、マリア・キアーラ・カロッツァ教育・大学・研究省大臣、ESA打上げ機ディレクターAntonioFabrizi 氏が列席した。10機のVEGAロケットで3年以上の打ち上げ回数に対応するもので、今後VEGAロケットは本格的な運用段階に入る。