フォード フィエスタ 新型登場、Bセグ最量販ブランドのクオリティ…アメリカンモーターフェア

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フィエスタのフロントビュー
  • フィエスタのフロントビュー
  • バックカメラや距離センサーも備わっていた
  • タイヤはアルミホイール付きの195R15/55。ハンコック製
  • 滑りにくい素材が施されたフロントシート
  • 機能的で質の高さを感じることが出来た運転席周り
  • 『SONY』ロゴマークが入ったカーオーディオシステム。CDデッキを備え、MP3再生など圧縮音源にも対応
  • 「SYNC」用ディスプレイ。4型前後と思われる。オーディオの操作もこの画面を見ながら操作する
  • ステアリングにはオーディオの音量/トラックサーチ用スイッチの他、ハンズフリー通話やクルーズコントロールのスイッチも備わっていた

11月16日と17日の2日間、MEGA WEBで開催された「アメリカンモーターフェア」。出展されたクルマの中で注目だったのがフォードから2014年初頭にも日本で発売される新型フィエスタだ。

日本で発売される新型フィエスタは、2008年にデビューした4代目が2012年にマイナーチェンジを受けたモデル。3代目はマツダ・デミオとプラットフォームを共有しながらも欧州フォードらしいデザインが好評を博していたが、4代目は上位モデルのフォーカスと同様、日本では販売が行われないでいた。しかし、4代目フィエスタはすでに世界62カ国で販売され、2012年には72万台を超えるBセグメントのトップセールスを記録。エコーブースト仕様1リッターエンジンの搭載で、エコカーとしての支持も見込まれ、この度の発売が決定したというわけだ。

デザインは内外装ともに、フォードが進める「動的な」を意味する「キネティックデザイン」を進化させた『One Global Design Language』が反映されたもの。大きく口を開けたようなフロントグリル周りは最近のフォード車によく見られるデザインで、フロントからリアに向けて直線的にラインを描くプレスラインは、ダイナミックで力強い躍動感が伝わってくる。展示されていたフィエスタのボディカラーは明るさが際立つブルーで、日本でも受け入れられやすいカラーリングと感じた。

ドアを開いて運転席に乗り込んで周囲をチェックすると、日本のコンパクトカーには見られない高品質感を随所に感じ取ることが出来た。ダッシュボードは適度な反力のあるソフトパッドに覆われ、ドアトリムに至ってもそれは続く。ステアリングやミッションは本革仕様で、手にシックリと馴染んでくるもの。シートは独自のデザインが施され、表皮は心地良い手触り感で、中央から先端にかけて滑りにくいデザインが施される。サイズもたっぷりとしていて長時間の運転でも疲れは感じなくて済みそうだ。

センターコンソールに目を移すと、そこには「SONY」のロゴマークが入った専用設計のオーディオユニットが入る。最上段にCD用スロットがあり、中央のジョグダイヤルで操作する独自のインターフェイスを持つ。日本ではカーオーディオから撤退してしまったソニーだけに、こうした装備も貴重な存在だ。また、ダッシュボードの中央上部には4インチ前後のモニターが備わり、オーディオはこの表示に従って操作する。搭載スピーカー数など詳細は不明だ。

リアシートは、視界を確保するために利用時はヘッドレストを引き出して使うタイプで、シート素材はフロントシートと共通。ニースペースはこのクラスとしては標準的なレベル。フロントシートの背面にはポケットが左右いずれにも備えられ、この辺りにも日本車に見られるような“コスト優先主義”から来るチープさは感じず、ひたすら使い勝手を優先した配慮がうかがえる。

一方、フォードと言えば、独自のテレマティクスサービス『SYNC』に注目が集まる。音声によって操作や、緊急支援などネットワークを介した様々なリアルタイムサービスが受けられるものとして、北米や欧州、中国などですでに500万台を超える利用者がいるという。日本での展開も期待されるが、残念ながらこのサービスは当面行われない見込みで、カーナビについてもダッシュボード内に収まることはなさそうだ。ただ、音声を使った楽曲検索やBluetooth接続による楽曲再生、ハンズフリー通話などには対応している。

【主要諸元(参考値:日本導入予定スペック)】
 ・全長×全幅×全高(mm):3995×1720×1475
 ・駆動形式: FF
 ・エンジン: 直列3気筒直噴式インタークーラー付ターボ
 ・総排気量: 997cc
 ・最高出力:74kW(100ps)/6000rpm
 ・最大トルク:170N・m[17.3kg-m]/1400-4000rpm
 ・トランスミッション: 6速PowerShiftTM(デュアル・クラッチ・トランスミッション)

《会田肇》

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