11月13日、トヨタ自動車は『ハリアー』をフルモデルチェンジし、全国のトヨペット店を通じて12月2日に発売する(ハイブリッド車は2014年1月15日発売予定)。
新型ハリアーは歴代モデルと大幅に変わった外見に目がいきがちだが、インテリアはどうだろうか。新型は、国内専売車種として独立し、フロントドアの内張りにはハリアーのエンブレムがあしらわれ、イエローのステッチが特徴的だ。
インテリアデザインに関して、豊田自動織機 自動車事業部 技術部デザイン室 車両デザイン第1グループの冨田健二グループ長は「こだわったのは本物の持つ質感です。樹脂製のインパネはいくらでも好きな形にデザインすることができますが、革には革の持つねじれなどの限界がある。じゃあ本物の革を使ったらどういう変化をするのかというのを一つ一つ検討し、そこで出た面の動きを再現し、デザインしました。材質はこれまでのものとあまり変わりませんが、本物のもつ素材感を表現したかたちなのです」と言う。
ボディカラーはダーク系を中心としたカラーバリエーションとなっている。同氏は「今回、夕暮れ時などではどの色も黒と錯覚してしまうほど微妙なニュアンスを持つ色をあえて揃えました。イメージしたのはダークスーツです。一言でダークスーツと言っても様々な色があります。ダークスーツを選ぶように微妙なセンスを働かせてボディカラーを選んでいただきたいのです。ファッションを選ぶ感覚でボディカラーを選ぶのもハリアーだからできることなのです」と語った。
そのボディカラーによって表現される細かなプレスラインも新型ハリアーの特徴である。同氏はテールライトから続くプレスラインを指しながら「リアには、これまでのトヨタ車にはあまり無かった、外周をLEDが縁取るようなテールライトがあります。リアを1つの塊とし、フェンダーがそれを巻き込むようなデザインとしています。フロントにも同じような処理が施されていて、全体としてはシンプルだが、細かいところの”面の切り返し”や”ねじり”などもこのクルマの特徴です」と語った。