ホンダ寄居新工場は環境にやさしい「マザー工場」

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11月7日ホンダは海外生産拡大を視野に入れた「マザー工場」を寄居にオープンした。ホンダは寄居を拠点に「ものづくり変革」を目指す。

工場のコンセプトは「ものづくりの変革」。

環境規制が厳格化する世相も反映しながら海外での小型自動車生産拡大を視野にいれたマザー工場とする。また寄居が関越自動車道と新潟空港の交差点である点は立地決定に大きく影響したという。

寄居で「世界最先端のものづくり」を実現したいと意気込む伊東社長は「製品技術だけで戦ってもだめ。生産技術も発達させなければならない」と同工場への特別な思いを表しながら語った。


◆もっとも環境負荷の小さいクルマをもっとも環境負荷の小さい工場で

自動車工場でもっともエネルギーを消費するのは塗装工程である。割合にして50%を占める。塗装工程をいかに省エネするかが大きな課題だったという。この点、同じロボットで多様な幅の塗装型に対応できるようにすることによりロボット台数の削減に成功した。

◆空調リサイクル新技術DRYブースにより二酸化炭素排出量を42%削減

合成樹脂工程においては42%のCO2削減を達成した。従来狭山工場などでは水を利用した「Wetブース」を呼ばれる方法で湿度や温度のコントロールにエネルギーを要したが、寄居では炭酸カルシウム(プレコート剤)で塗料を吸収。工程で使用された後はセメントと混ぜて再利用する。

◆ロボットの入りやすい組立て工程

これまで左右別々での位置決めだったためにロボットが入りにくかった組立て工程。寄居ではこれを前後に変更した。またロボット動作とGUM開閉を同期制御することで効果にしてスポット能力は27%効率アップ。総ロボット台数は36から10台に削減された。これにより一台あたりの作業効率は2倍近くになると予想されている。

◆海外での生産拡大も視野に

『フィット』を海外戦略の重要な武器と考えるホンダ。将来的には新興国も対象に一層の生産拠点拡大を視野にいれる。したがって寄居は「さらなる工場のための投資」であり他工場の「マザー」なる存在だ。

寄居に誕生したあたらしい工場には多くのあたらしい技術も導入された。これについて、ホンダ埼玉製作所寄居工場責任者の河野丈洋氏はあくまで「新技術の評価は特許数よりも結果として達成されるエネルギー効率化を重視したい」と主張する。また新生産技術を、現在展開しようとしている新興国にすべてそのまま適用するつもりはないとも話す。「いくつかの選択をしながら進出する地域に最適な技術を応用していく」とした。
《北原 梨津子》

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