ジャパン・マリンユナイテッド、新開発の多目的LNG貯蔵浮体が日本海事協会の承認を取得

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ジャパン・マリンユナイテッド、多目的LNG貯蔵浮体「LNG-FSU」を開発
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ジャパン・マリンユナイテッドは、LNG貯蔵タンク技術であるIHI-SPBタンクを活用して開発した多目的LNG貯蔵浮体「LNG-FSU」が日本海事協会のAIP(概念承認)を取得したと発表した。

IHI-SPBは、LNG(液化天然ガス)を貯蔵するタンクとして、同社の前身であるIHIが開発した自立角型IMO Type-Bタンクで、LNG船や、LPGを貯蔵するFSOやFPSOで稼働している。

これをベースに開発したLNG-FSUは、自立角型LNGタンクであるSPBタンクの特性を生かした平らな甲板を持つ浮体上に、発電設備やLNGをガスに戻す再ガス化設備を搭載することで、陸側への電力や天然ガスの供給を可能にした。

タンクの容量は5400立方メートルが2基で、発電量は20MWと一般家庭の約5000世帯分の電力量。

また、常設地から曳航できる状態に短期間で準備できる係留設備を採用しており、被災地や大規模なイベント開催地などで、エネルギー供給需要がある地域に派遣し、岸壁などに係留して電力、天然ガスを供給することが可能となる。

これらの設備により、通常時は、津波などの影響を受けない海域に係留して陸側に電力や天然ガスを供給し、一時的に需要が発生した場合、その地域に曳航して、電力、天然ガスを供給することを想定している。

天然ガスは、燃焼時に二酸化炭素などの温室効果ガス排出量が少なく、窒素酸化物や硫黄酸化物の排出もほぼゼロなクリーンエネルギーとして注目されてきる。今回開発した多目的LNG貯蔵浮体は、様々な要望に対応できる浮体として積極的に売り込んでいく。

《レスポンス編集部》

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