スマートモビリティアジア13にナビタイムジャパンの大西啓介社長が登壇。移動に関するログデータとその利用について紹介した。
自転車ナビタイムに関しては、土地の高低差、音声案内、スピードメーターなどの情報が表示が可能で、サイクリングロードの情報を厚く収録していることなどを紹介。自転車ログデータの活用は、駐輪場の建設支援などにも役立てられているとし、具体例を交えて解説した。
すでにカーナビタイムは認知度が高いが、こちらについては今夏から実用化している音声認識機能を訴求。認識精度の大幅な向上が実現したとし、その背景には、雑音排除のノウハウ蓄積があることを明らかにした。
道路の雑音は場所ごとに違う。そのため、道路ごとに雑音データを記録し、この雑音データに基づき、走行時に雑音排除を行う。雑音を排除することで音声認識精度が向上し「ようやく使える音声認識技術になってきたな、と感じています」(大西社長)と話した。
このほか同社が取り組む交通流コンサルティングに関しても紹介。自動車に関してはプローブ情報、鉄道に関しては同社のサービス「こみれぽ」などのログデータをフル活用し、移動の傾向からスポットの特徴を割り出し、情報として共有する。結果、輸送力の調整やマーケティングに活用することができるという。
さらに、街づくりへの展開として、博多・天神エリアでの駐輪場情報についての実証実験、北海道ニセコ町でのスキー場位置情報を提供する専用アプリの開発、提供について紹介した。スキー場専用アプリに関しては、アプリ立ち上げ状態であれば、ユーザーの位置情報がサーバにあがる。もし危険な区域へ入り込んだユーザーがあれば、サーバの情報を参照して注意などにつなげることができるという。
最後に福岡県糸島市でのレンタサイクルログ記録の実験を紹介した。10月15日から約2か月の予定で実施する。この実証実験では、レンタサイクルのログを記録することで、観光モデルルートの構築などの元となるデータ蓄積を図るとした。
《スマートモビリティアジア:水素モビリティイベントのお知らせ》
スマートモビリティアジア2013@福岡(10/10~10/12)
水素モビリティ講演会 10月12日(土)
場所:九州大学伊都キャンパス
1)燃料電池自動車同乗試乗体験:10:00-13:00
本田技研工業:FCXクラリティ
トヨタ自動車:トヨタFCHV-adv
日産自動車:05FCV
2)燃料電池講演会:「燃料電池が切り開く新しい未来」:14:25-16:05
講演1:
九州大学 次世代燃料電池産学連携研究センター
主幹教授 センター長 佐々木 一成 氏
講演2:
トヨタ自動車株式会社 製品企画部
製品企画主査 田中 義和氏
講演3:
株式会社本田技術研究所
四輪R&Dセンター第5技術開発室
上席研究員 守谷 隆史 氏
講演4:
日産自動車株式会社
企画・先行技術開発本部 FCEV開発推進室
室長 坂 幸真 氏
パネルディスカッション:16:20-17:00
パネラー:上記の各講師
モデレーター:レスポンス編集長 三浦 和也