新関西国際空港は、「国家戦略特区」に、関西国際空港を活用した国の経済成長に資するプロジェクト案を内閣官房地域活性化統合事務局に提出したと発表した。
提出したのは「関西国際空港スマート愛ランド構想『水素グリッドプロジェクト』」と「関西国際空港グローバル・サプライチェーンプロジェクト」の2つ。
水素グリッドプロジェクトは、日本で初となる空港で水素エネルギーの大規模活用と水素関連産業の世界市場の獲得を目指すもの。本格的な水素社会の到来を見据え、水素エネルギー関連の規制緩和によって非常時、災害時にも対応した世界最高水準の安全性と環境性を備えた関西国際空港「スマート愛ランド構想」の実現に取り組んでいる。
現在、大規模な水素エネルギーの空港施設へ導入と併せて、FC(燃料電池)フォークリフトなど、水素関連アプリケーション実用化のための実証事業を展開しているが、国家戦略特区で、「スマート愛ランド構想」実現を加速化することによって、FCシステム・産業用車両など、水素関連産業の世界市場の獲得を図る。
グローバル・サプライチェーンプロジェクトでは、国内唯一の完全24時間の国際拠点空港である関西国際空港を、諸外国に勝る世界一ビジネスのしやすいグローバルな競争環境を輸出入関連の規制緩和によって整備し、世界、アジアの成長を取り込むグローバルサプライチェーン拠点の形成を目指す。
具体的には、航空貨物と親和性の高い健康・医療産業、エネルギー関連産業、6次産業などの拠点立地を進め、これを日本の成長に結び付けていく。第1弾として、アジア市場の需要拡大が期待され、日本再興戦略でも重点テーマと位置づけられている医療機器分野について、アジア拠点の形成を図る。