ANAホールディングス第1四半期決算、787運航停止などの影響で赤字転落

航空 企業動向

ANAホールディングスが発表した2013年第1四半期(4-6月期)の連結決算は、営業損益が56億円の赤字に転落した。前年同期は110億円の黒字だった。

航空事業で、運航停止となっていたボーイング787型機が関係当局の指示に基づいて全機体のバッテリーを改修し、安全性を確認した上で6月1日から定期便運航を再開したが、運航停止による減収に加え、燃油費を中心に為替影響を受けたことなどから営業費用が増加したため。

売上高は、航空事業の国際線が伸びたことなどから、前年同期比4.4%増の3583億円と増収だった。経常損益は、787型機の運航停止などの影響から112億円の赤字、当期損益は66億円の赤字に転落した。

航空事業では、国内線が787型機運航停止による欠航をを最小限にするため、他の機材効率をできるだけ活用したことなどから旅客数は前年を上回ったが、プレジャー需要の拡大で単価が下落し、収入はマイナスとなった。

国際線では、欧米線は、ビジネス・プレジャー需要ともに堅調に推移したが、反日デモの影響により需要が減退した中国線は、プレジャー需要が影響を受けており、旅客数は前年を下回った。収入はイールドマネジメントの強化などによる単価上昇により、前年を上回った。

通期業績見通しは、海外景気の下振れ懸念や為替影響など、不透明な状況だが、新たな成長領域の拡大に向けたマルチブランド戦略の推進や、アジアを中心とした戦略的投資を加速することで、航空関連ビジネスの多角化戦略を進めることから、前回予想を据え置いた。

《レスポンス編集部》

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