【HV U-Car 最前線】機構の複雑なHV U-Car選びのチェックポイントは品質表示と整備履歴

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専用の診断機にかけ、検査を合格した車両だけがT-Valueハイブリッドのお墨付きを与えられる。
  • 専用の診断機にかけ、検査を合格した車両だけがT-Valueハイブリッドのお墨付きを与えられる。
  • トヨタメトロジック 相模原センター
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  • ハイブリッドシステム診断書
  • 東京トヨペットU-park八王子店店長の本多浩三氏
  • ホンダ オートテラス城北
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トヨタでは、保証付きU-Carである「T-Value」の全体流通量のうちハイブリッドカー(HV)が1割あまりを占め、ホンダでは3割に迫る在庫台数を占めているという。新車販売でも年々販売比率が高まるHVゆえ、今後U-Car市場でもタマ数ますます増加が見込まれる。またそのHV U-Car購入に際してのチェックすべきポイントを紹介する。

◆HVを知り尽くしたディーラー系販売店

機構が複雑なハイブリッド車の場合、一般の消費者が目視できないハイブリッドシステムの状態を判断することはきわめて難しい。一般の修理工場などでも無理。早い話が、メーカー系ディーラーのHV専用診断装置で確認するしかないのだ。従って購入先はディーラーに絞った方が安心、ということになる。

東京トヨペットU-park八王子店店長の本多浩三氏がアドバイスする。「ハイブリッドのメンテナンスは非常に高い技術とシステムが必要になってきますので、ディーラーなら確実。当社にはBHP(ベスト・ハイブリッド・パートナー)というハイブリッドを熟知したエンジニアもいるので、購入後も安心して任せられるような体制を取っています」。

ホンダオートテラス城北の工場長、高木堅仁氏は「HVの場合、商品化作業を行う前に必ず診断をおこなったうえで、バッテリーの状態を確認し、配線類のチェックも合わせておこないます」と説明する。

◆機構の複雑なHVだからこそ、品質表示が重要

保証も重要。例えば『T-Value ハイブリッド』では、ハイブリッド機構10年間保証がついてくる。これは初度登録年月から起算して10年間は無償修理するというものだ(初度登録から累計走行距離20万km以内)。

「プリウスは5年間の新車保証が付いていますが、この期間を過ぎると全額ユーザー様の負担となります。駆動用電池などハイブリッドシステムは故障すると修理というより交換となることが多く、費用は高額になるケースがあるので、この10年間保証はお客様にとって大きなプラスとなります」(本多氏)。T-Valueハイブリッドに該当する車両には、このHV機構の保証とともに、専用のテスターによる検査をクリアしたという「ハイブリッドシステム診断書」が手渡される。

また、ハイブリッドに限らずT-Valueには車両検査証明書が発行されるいるのでこれもチェック。こちらは車両の内外装をトヨタ認定車両検査員が厳しく検査したという証だ。さらに、定期的に第三者機関による監査を実施するなど、しっかりとした品質保証がなされている。

品質表示に関してはホンダオートテラスでも同様で、所長代理の前野浩二氏は、「HVに限りませんが、当社でも第三者機関による車輌検査認定証を発行していますのでこちらを車両状態の判断材料にしていただいています」と説明する。

走行距離にも注意したい。「HVは燃費重視で多走行の車も増えてきました。この間、どれだけのメンテナンスがされてきたか否かも重要です。つまり整備記録簿のはっきりとした車を選ぶというのがポイントです。これはHVに限らず、U-Car購入の際の基本ですが」

いずれの店舗でも語っていたのは、“HVだからといって、U-Car選びの際に特別注意すべき部分はない”ということだった。ディーラー系のU-Car販売店は“信頼”と“安心”が看板である以上、履歴の確かな車両を仕入れ、きちんとした点検・整備を経て店頭に並べている。また、今回の取材先では第三者機関による品質鑑定(車両検査証明証)も行われ、その結果は明示される。そして万が一の故障でも、ユーザーの負担とならぬように保証で無償修理される部分も明確に定められているというわけだ。

《嶽宮 三郎》

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