【鉄視点】キラリ技術力…東京・下町の鉄工場でブラジル・サンバ楽器の修理

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東京に1万か所以上あるといわれる町工場。そのなかの鉄工関連の加工・製作を請け負う町工場のひとつに、ブラジル製サンバ楽器の修理・加工を、なかば飛び込みでお願いしてみた。

「いいですよ。一度、持ってきてもらうことになりますけど、診てみましょうか」

一か八かで電話してみた町工場は、東京・亀戸の佐竹製作所。その工場長が個人の問い合わせに対応してくれた。

ことの発端は、ブラジルのサンバ(Samba)で使われる楽器「タンボリン(Tamborim)」の打面(プラスチック製ヘッド)の交換時、ボディ本体のメーカー(CONTEMPORANEA)とは違うメーカー(RMV)のヘッドを付けようとしたところ、うまく装着できなかったことから。

表示上は同じインチ数だが、アルミ製のボディ側の径がやや大きく(ヘッド側の径が小さく)接合面に隙間ができてしまう。これではナットでテンションをかけても音が出ない。

ボディ側のメーカーがリリースするヘッドの輸入が遅延していたこともあり、メーカー違いのボディとヘッドを合わせる手段はないかと、この佐竹製作所へ相談した。

工場長は、初めて見る打楽器を手にし、デジタルノギスをボディとヘッドに当てる。

「ボディ側を削りましょうか。アルミを削る担当者が帰ってしまったので、出来上がりは翌日になりますがいいですか?」

作業工程を見られなかったが、手元に戻ってきたタンボリンのボディは、ヘッドとの接合部分が同心円状に約2mmほど研磨されていた。“ブラジル品質”のヘッドをボディに当てると、こんどはパカッとうまく噛み合う。

「うちはもともとプレス・溶接・メッキなどを請け負う工場。いまは医療用ベッドの部品などがメインだけど、スズキ『ジムニー』用のアンダーガードの一括受注などもしています。アルミの板をプレスして穴を開けて、梱包まで行なっています。こうした個人の加工なども相談にのりますよ」(工場長)

そこは町工場。現物とは不釣合いなほどの立派な請求書と納品書、さらに領収書を渡された。品番・品名の項目には「ドラム修理」、単価には「900円」と記されていた。
《大野雅人》

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