常石造船の中国子会社である常石集団(舟山)造船は、同社100隻目の建造となる1020TEU型コンテナ運搬船「VEGA SKY」を神原汽船に引渡した。
常石集団(舟山)造船でのコンテナ船建造は今回が初めて。同社では、2007年10月に新造船の1隻目を竣工して以来、ばら積み貨物船の連続建造で造船技術を高め、顧客ニーズへの柔軟な対応を目的に、船種の多様化を実現した。
1020TEU型コンテナ運搬船は、TESSシリーズなど、ばら積み貨物船の開発で培った環境技術を活かし、波浪抵抗の少ない船首形状やMT-FASTなどを採用して推進性能を高めた。また、5万8000トン型ばら積み貨物船「TESS58」と同等クラスの高出力で燃費性能の高い主機関を搭載し、省エネを実現したとしている。
全長は143メートル、深さが11.3メートル、総トン数が1万トンを下回るコンパクトなサイズながら、高い積載効率を持つ。
常石グループとしてコンテナ運搬船の建造は、1995年に2839TEU型を常石造船が竣工して以来、18年ぶりとなる。引渡しを受けた神原汽船は、上海と日本海側地方港を結ぶ定期コンテナ航路に投入する計画。