東芝、阪急新型車両の電気品を受注…1000系の駆動システムなど

鉄道 企業動向
東芝の4in1VVVFインバーター装置。阪急1000系に導入される。
  • 東芝の4in1VVVFインバーター装置。阪急1000系に導入される。
  • 4in1VVVFインバーター装置とともに阪急1000系の駆動装置に採用される全閉PMSM。
  • 1000系と1300系に導入される車両情報統合システムの車両案内表示の画面イメージ。32インチハーフ液晶ディスプレイで長い路線や長い編成に対応する。

東芝は6月6日、阪急電鉄の新形式車両「1000系」「1300系」について、駆動システムなど電気品一式を受注したと発表した。

今回受注したのは、1000系の全閉型永久磁石同期電動機(全閉PMSM)と新開発の4in1VVVFインバーター装置を組み合わせた駆動システム、車内案内表示器などの車両情報統合システム、補助電源システム。1300系の車両情報統合システムも受注した。

4in1VVVFインバーター装置は、1台の冷却器に対して4つのインバーター回路を配置した4in1インバーターユニットを2台搭載することで、8台の全閉PMSMを1台のVVVFインバーター装置で駆動できるシステム。これにより走行中の消費電力を削減するとともに電力回生ブレーキの負担を増やし、回生電力量を増加させることで車両全体の省エネルギー化を実現する。

車両情報統合システムは、32インチハーフサイズの液晶ディスプレイを案内表示器として採用。長い路線や長い編成でも文字を小さくすることなく一列に情報を表示することができる。また、2画面分割により動画と運行案内を同時に表示できる。

東芝は2012年9月、阪急の8000系電車に全閉PMSMと4in1VVVFインバーター装置のシステムを試験搭載し、実証実験を行った。その結果、約50%の消費電力削減効果を得られことが評価されたとしている。

《草町義和》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集