飲酒運転のクルマ、国の重要文化財を破壊

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5月21日午前2時10分ごろ、京都府京都市東山区内の私道(神宮道)を走行していた乗用車が路外に逸脱。寺院の境内に駐車していたクルマに衝突する事故が起きた。駐車中のクルマが弾き飛ばされ、国の重要文化財に指定されている表門を損壊させるなどの被害が出た。

京都府警・東山署によると、現場は京都市東山区林下町付近にある知恩院の敷地内。乗用車は寺院敷地内の私道を走行していた際に路外へ逸脱。同院の塔頭(たっちゅう)にあたる良正院の境内に突っ込み、門前に駐車されていた別の乗用車とバイクに衝突した。

駐車中の乗用車は弾き飛ばされ、国の重要文化財に指定された同院表門の門扉を破壊。衝突側の乗用車は門に隣接している石碑に突っ込んだ。クルマを運転していた滋賀県大津市内に在住する38歳の男からは酒気帯び相当量のアルコール分を検出しており、警察は道路交通法違反(酒気帯び運転)の現行犯で逮捕している。

聴取に対して男は「一方通行路に逆走で進入しそうになり、慌ててハンドルを切ったらぶつかった」などと供述しているようだ。

塔頭とは規模の大きな寺院の敷地内にある子院。良正院は1615年に没した徳川家康の二女「督姫」を追悼するために建立。今回の事故で破壊された表門は「薬医門」と呼ばれる形式で、1624-1643年ごろに作られたものとみられる。国の重要文化財指定は1986年だった。

《石田真一》

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